SH湯淺直孝選手、WTB小吹祐介選手、PR高橋英明選手インタビュー

2010.09.07

 クラブキャプテンSH湯淺直孝、クラブバイスキャプテンWTB小吹祐介、同PR高橋英明--リーダーシップを発揮し、今シーズンのリコーブラックラムズ(リコーラグビー部)をまとめる3人のリーダー。今年も大きな挑戦となるトップリーグ(TL)開幕を控えるチームをグラウンド内外で鼓舞する彼らの眼に、リコーラグビー部はどのように映っているのかを聞きました。

"チームファースト"の浸透

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―― 春シーズンのオープン戦の結果としては6戦全勝。TLのライバルたちからも勝利を挙げ、チームは好調でした。キャプテン、バイスの皆さんから見て、その理由はどこにあると思いますか。

湯淺: チームスローガン「TAFU」のT、"チームファースト"の意識が、選手の全員の中で高まってきたからだと思います。チームを一番に考える姿勢は以前から求められてきたことです。今シーズンはいっそう、強く意識されていると感じています。

―― チームの一人ひとりが、チームを想って行動する。それが勝利につながっているんですね。昨シーズン、TLで闘って得た手応えは、チームファーストの意識の高まりとは関係あるのでしょうか。

高橋: あるでしょうね。

小吹: 目指す目標が具体的になり、勝利のためには「チームを優先させること」が大切なのだという理解も深まりました。

湯淺: 「勝ちたい」という気持ちは誰もが持っています。でも、それを個々が勝手に抱いているだけではなく、「チームのために」という意識のもとに結集させるのが大事だということが、チーム内で定着しはじめていると思います。

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―― リコーのチームファーストとはどんなものなのでしょうか。

小吹: ただ、「チームのためにがんばろう」って単純なものではないですよ。それができない選手はこのレベルにはいません。

高橋: チームファーストは、深いものです。団体競技をやったことがないと、イメージしにくいかもしれません。

湯淺: チームとして日々動いていく中の様々な場面で、コーチから「これはチームファーストである」「そうではない」と具体的な指摘が入る。それを継続してきたことでチームが身につけたものなんです。何気なくやっていた行動とチームファーストの考え方がつながっているんだと、最初はなかなか理解できなかった。

高橋: でも、チームに浸透するにつれて、個々がチームファーストとは何かを判断し、行動できるようになってきましたよね。オフフィールドのコーチのいない場面でも意識を保つためには、選手が自ら気づいて指摘しあうことが重要。今のリコーラグビー部には、そんな空気が流れています。

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湯淺: チームでは「ドライバーになろう」と表現しているのですが、選手は自発的にチームのために行動するようになってきています。新メンバーに向けた、リコーのチームファーストの意識についての説明は、キャプテンとしての大事な仕事だと考え、ちょっとうるさく言いました。

小吹: 「ドライバー」の意識は年々深まっていますね。それがチームの一体感につながり、春シーズンの結果とも結びついたのではないでしょうか。

激しさとディシプリンの徹底

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湯淺: また、練習への激しさがますます増してきたと思います。"TAFU"の"A"、AGGRESSION。つまり、ATTITUDEの表れの一つでもある。

高橋: それもチームファーストの意識とつながっていると思います。練習を激しくやるのはチームのためにも大事なことです。

湯淺: そのあたりも好成績の理由だと思います。チームを想い、激しくいく。そんな良い雰囲気を維持したままシーズンに入っていきたいですね。

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―― 他に、チームで掲げたテーマはありましたか?。

湯淺: ディシプリン(規律)ですね。

小吹: チームファーストと並ぶ、今シーズンの二大テーマでした。

高橋: この2つは関連性が強いもので、各々どちらも大切なものです。

湯淺: 規律、規律と言い続けていてもなかなか身に付くものではありません。でも、チームファーストの精神がしっかりとチームに根付いていれば、立ち返って規律を守ろうとする気持ちを高めていける。

小吹: そして、規律が守られることで、チームへの意識がチーム内に育っていく。

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―― 最後に、TL開幕が9月と迫ってきました。さらに前進するために、皆さんが考えていることがあれば教えてください。

湯淺: まず、自分がチームファーストの模範となれるように能動的に行動すること。シーズンを闘っていく中で、チームに何か変える必要が生まれたときには、自分からアクションを起こす心構えを持とうということです。
 何でも自分一人でやろうとせず、周囲の選手に相談したり、意見を聞いたりすることもまめにやっていきたい。コミュニケーションをもっと活発に図っていきたいですね。

小吹: 今何が大事か、それを個々が考えられるチームになりたい。困難が訪れても乗り越えられるはずです。それができるチームになれるよう、メンバー一人ひとりに働きかけていきたいです。

―― 今日はありがとうございました。

(文 ・ HP運用担当)

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