【Review】第17節 vs.東京サントリーサンゴリアス

2025.05.08

蹴り合いで始まった一戦。テリトリー獲得に手を焼くも、うまく崩し1トライを返す

残すところ1枠となったプレーオフへの進出には、第17節、最終第18節のゲームでの連勝が必要となっていたリコーブラックラムズ東京(BR東京)。第17節はその枠を争う東京サントリーサンゴリアス(東京SG)との東京・味の素スタジアムでの直接対決に挑んだ。しかし、テリトリー獲得の徹底とアタックマインドをバランスさせて攻める東京SGに主導権を握られ、後半は数的不利を背負いながら点差を縮めたが届かず、34-43(前半5-18)で敗れた。

前節の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦で先発し、トライも記録したルーキー・SO伊藤耕太郎が再び先発。前節はメンバーから外れていたFLリアム・ギル、男子セブンズ日本代表に選出され一時期チームを離れていたWTBネタニ・ヴァカヤリアが復帰するなどの変更も行われた。SO伊藤、FBアイザック・ルーカス、WTBヴァカヤリアと、スペースを積極的に突くランを魅力の一つとするBKが並ぶ布陣となった。

互いに必勝の一戦らしく、キックの蹴り合いによる幕開けとなる。ダイレクトタッチのミスを突き自陣に入ってきた東京SGのラインアウトからのアタックに対し、BR東京はタックルリリースが遅れホールディング。PGで先制を許す(前半4分)。再開後、BR東京はハーフウェイ付近から攻めるが、接点でプレッシャーをかけられるとオフサイドを犯し後退。ゴール前ラインアウトからモールでトライを奪われ0-10となる(6分)。

東京SGはさらにキックを使って押し込みゴールに迫ってきたが、密集でのFLギルのスティールでボールを奪取。さらにハイボールの争奪で東京SGが反則を犯し、BR東京は初めてボールを持って敵陣に入る。ラインアウトから攻め、右中間のラックからの展開でディフェンスを崩し、左端をWTBヴァカヤリアが抜けトライ。整ったアタックシェイプでパスを繋ぎ、チャンスを確実にスコアに変えた。CVは不成功も5-10(14分)。18分にもFBルーカスが突破を見せ反則を誘う。左中間、約40mのPGを狙うが、これは左にそれた。

互いにチャンスを得たあと、流れは東京SGに。BR東京は密集で身体を張ったSO伊藤のスティールなどでよく守ったが、執拗なキックで押し込まれ、さらに守備で反則が出てゴール前へ下げられる。ラインアウトモールを押し返し、飛び出したボールキャリアを捕まえターンオーバーしたが、キックアウトしたボールをクイックスローインされ、間を置かず再びディフェンスへ。このアンストラクチャーな状況で9番が右隅へキックを蹴り、14番が巧みに処理してトライ。5-15と再び点差が拡がった(29分)。

BR東京は今日もスクラムが安定。敵陣で押し勝って反則を奪い22m内でラインアウトを得る。やや乱れながらもボールを確保し攻めたが、ノックフォワードでボールを失う。ここで東京SGは継続。巧みなキックで一気にBR東京を自陣へと押し戻した(32分)。37分にはWTBヴァカヤリアがこぼれ球を拾い22m付近まで前進したが、パスが繋がらずスコアを逃す。前半終了直前には、FLギルのタックルが頭部に入ってしまいイエローカード。PGによる3点と、後半開始からの10分間の退出という痛手を負って試合を折り返す。

イエローカードが相次ぎ勢いをそがれる。終盤のトライラッシュで意地を見せる

後半3分にPGで3点を返し8-18。さらに敵陣浅めでWTBメイン平がキックチェイスからタックルを決め落球を誘う。スクラムからのアタックでLOハリソン・フォックスが突破しかけたが、ボールがこぼれターンオーバーを許す。ここからすかさずアタックに転じた東京SGは11番が左サイドを破り、足に掛けたボールを自ら押さえトライ。前半に続きよいリアクションからのアタックでスコアされ8-23とされた(後半8分)。

一時退出を終えたFLギルが戻ると、FBルーカスが突破。止めに来た相手15番がハイタックルを犯しPKを獲得。ゴール前ラインアウトからSHペレナラに繋ぎキャリー。そこからピックゴーを繰り返し、FLギルが中央でディフェンスの下に潜ってトライ。CVもWTBメイン平が成功させ15-23。8点差とする(14分)。

反撃の流れをつくりたいBR東京は、SHペレナラとLO山本嶺二郎がトライエリアでセーブするなどディフェンスで粘りを見せたが、19分にHO大内真にヘッドコンタクトでイエローカードが出され一時退出。さらに25分にも、ゴール前ディフェンスでのオフサイドでNO8ファカタヴァアマトにイエローカードが出てしまう。13人のBR東京に対し、東京SGは自陣スクラムからアタックを仕掛けビッグゲイン。22m付近で20番に突破を許しトライを奪われる。反則による2PG、1トライ1ゴールで15-36と引き離された(29分)。

残り10分で21点を追う苦しい展開となったが、BR東京は戦う姿勢を貫く。31分にゴール前ラインアウトからモールを組み展開。右エッジでWTBメインが内に返したパスを受けたFLギルが右中間に2つめのトライ。34分にはハーフウェイ付近のラインアウトから攻め、FLギルからのパスを受けた途中出場のWTBロトアヘアアマナキ大洋がトライ。12点を返して27-36とし残り時間は5分。

逆転の可能性を引き寄せたが、自陣で繋いだパスがタッチを割りラインアウトを与えると、そこから連続攻撃される。中央への激しいアタックにディフェンスが寄ると、再び左サイドを11番に破られてトライを許し27-43(38分)。

決定的なスコアが生まれたが、BR東京は攻め続けた。敵陣22m付近でスクラムを得ると、SHペレナラが猛然とキャリー。WTBメインがさばくとFLギル、内に戻しLOマイケル・ストーバーグに繋いでトライ(40分)。ギルは5つのトライ全てで決定的な仕事を果たし、守っては3つのスティールを決めて圧倒的な存在感を放った。

リスタートキック直後にホーンが鳴ったが、BR東京はなおも攻める。愚直なアタックで前に出て22m付近まで攻め込むが、パスカットを狙った相手の手にあたりボールがこぼれるとノックフォワードと判定されノーサイド。トライ数は互いに5本。だが、前半29分以降は常に7点以上の差を保つ、東京SGの巧みに圧を逃がすラグビーの前に34-43(前半5-18)で勝利を逃した。

シーズン後半に巻き返し、プレーオフ進出への望みを繋いできたBR東京だったが、この試合の結果をもってその可能性は消えた。

「このクラブにはもっとビッグゲームを経験してほしい」

BR東京は2月15日(土)の第8節(浦安D-Rocks戦)以降の9試合で、4勝を挙げ、8試合で勝ち点を獲得し、2ヵ月半にわたりチームとしての充実をうかがわせてきた。ゆるやかだが確かな上昇気流に乗ることで、プレーオフ戦線に加わることができた。だが今節の相手の東京SGは、その前進を阻むべく試合の入りに“ファーストパンチ”を打ち込み、それが見事に決まった。アタックを仕掛けるゾーンへと入っていくためのキッキングゲームを緻密に遂行し、そこからアグレッシブに攻め試合の入りを制した。

その後もBR東京の強みへの対処を正確に行った。流れを変える力を持ったSHペレナラやSO伊藤からの仕掛けへの注意を怠らず、効果的なカウンターアタックができないような位置にキックを蹴り込むことを徹底しエリアを獲った。切り札となっていたスクラムはうまく組めていたが、ドミネートは阻むための様々な工夫が図られていたように見えた。こぼれ球への反応も早く、敵陣に入り攻めていたはずが、一瞬のうちにピンチを迎えているような場面が何度かあった。そうしたそつのない広範なプレッシャーが、BR東京のプレーに狂いをもたらしたか。

記者会見では随所で発生したキッキングゲームについて、想定外だったかという質問が出たが、ラグビーの試合である以上それが想定されていなかったわけはない。互いにボールを持って攻めることを得意とするチームだが、それでもアタックを繰り出すポジションにこだわるのは当然のことだ。SHペレナラも「自分たちのキックが悪かった」と述べ、準備やプランではなく内容をレビューポイントとした。

外から観ていた者の意見でしかないが、キックバトルに付き合わず多少不利なポジションからでもボールを動かし攻めていたらどうなっていたかという想像はしたくもなる。ただこの試合の後半でも見せたように、敵陣に入って仕掛けるアタックの決定力は試合を追うごとに高まっている。であれば、射程外から撃つのではなく、射程内にしっかりに入ってから確実に撃ち抜こうとするのは自然な判断だったようにも思える。また自陣からのアタックにはリスクをともなう。後半38分の逆転の望みを絶たれた東京SGのトライは、自陣から攻めてのエラーで与えたラインアウトが起点となっていた。

3枚のイエローカードもポイントとなった。規律の乱れと言ってしまえばそれまでだが、この試合に懸ける思いが反転して表れたもののようにも感じた。

東京SGのWTBチェスリン・コルビは28得点をマークし、終始冷静にチームを勝たせるプレーを繰り返した。そんな選手であっても南アフリカ代表として出場した2023年のラグビーワールドカップ決勝では、後半の勝負所で故意のノックフォワードを犯し一時退出を課された。ピッチ外で悲壮感を漂わせるも、その後優勝の歓喜の輪へと導かれた姿は同大会の名場面となった。手に入れたいものが目前に迫ったとき、揺らがずにいつも通りのプレーをするのは本当に難しい。それはどんなレベルの選手であっても同じなのだろう。

「このクラブにはもっとビッグゲームを経験してほしい。来週しっかりやって、オフシーズン、プレシーズンもしっかり準備して、もう一度こういったゲームに挑みたいと思います」

SHペレナラは、こうしたゲームでしか学べないことこそが今のBR東京に必要なものであり、それをより多く経験させるために自分はやってきたのだと改めて述べ、未来を見据えた。

最終第18節は、5月11日(日)14:30から東京・秩父宮ラグビー場での三重ホンダヒートとのホストゲーム。勝ち点は28、順位を8位としているBR東京は、この試合の結果と、他会場の結果によっては最終順位は7位から10位まで変動する可能性を残している。1つでも上の順位でフィニッシュするために、必ず勝利する必要がある一戦だ。また、リーグワン終了後のラグビー日本代表活動に向けての最後のアピールの場でもある。昨秋に代表、また代表候補となった選手たちの進化・成長を印象づけるプレーに期待したい。

監督・選手コメント

SH TJ・ペレナラゲームキャプテン

もちろん、今日はすごく残念な気持ちです。チャンスを失ってしまったので。プレーオフのポジションを掴むチャンスはあったんですけど。特に前半の自分たちのパフォーマンスについて残念に思います。僕もそうですね。僕も必要なレベルに達していなかったと思いました。

でも、こういうゲームをもっともっとやっていきたいですね。自分たちのシーズンがより長くなるように。この試合をしっかりレビューして、同じような状況になったら前半からもっといい状態でプレーできるように。後半はすごくよかったと思います。いいラグビーになったと思います。テンションなのか、緊張なのか、何かははっきりはわからないんですけど、それを少し減らして、より自分たちらしさというのを見せられるようになることが重要なのかと思います。サントリー(東京SG)さんもよかったと思いました。サントリーさんはサントリーさんにフィットするラグビーをやり続けていたと思います。前半は自分たちはそこに付き合った感じもあったかもしれない。自分たちは悪かったけれどもサントリーさんもよかった。それは無視したくないというか、間違いなかったと思うので。

最後に自分たちのチームを誇りに思っていることを伝えたいです。(後半は)13人になった時間帯もありましたし、ほとんどが14人で戦っていました。それでもいいラグビーができたと思うので。ただちょっと早い段階であまりいい状態をつくれなくて、そこが少し影響したかなと思います。長くなりました。

 

タンバイ・マットソンヘッドコーチ

本当にレビューするのに大事なゲームになると思います。やっぱりプレーオフってすごく大切なものというか、スポーツの中では。クラブとしてチャンスを掴みきれなかったなと思います。なかなかその位置にいけなかったので。しっかりレビューをしたいと思います。 パフォーマンスは今シーズンで一番ぐらいに入るぐらいの悪さだったと思うので、なんでそうなってしまったのか。こういうチャンスはなかなか得られないと思うので、ここから学んで成長に繋げたいと思います。イエローカードはもちろんよくなかったですし、試合に影響が出るものだと思います。ただ、そういう難しい状況の中でも学べることはあると思うので。

(SHペレナラが受けて)絶対に間違えてほしくないのですが、イエローカードの判定が悪かったと言っているのではないです。全部正解です。日本ではないですが、過去にこういう記者会見でこういうコメントをしたときに間違って伝えられてしまったことが何度かあったので。そこは間違いないでほしいなと思います。

質疑応答

— 相手がかなりキックをたくさん蹴ってきたのは想定外だったか。いいプレーができない要因になったか

SHペレナラ:自分たちのキックが悪かったですね。想定していなかったということはないです。前回戦ったときに何回かキックをチョイスする場面はあったので。そのときは勝てていたんですけど。カウンターアタックがすごく得意な、いいバックスリーのいるチームですからね。前半は相手がキックバトルに勝っていたと思います。そこは残念に思います。個人的に僕はその部分をしっかりレビューしたいと思っています。自分自身のキックだけではなくて、キックデュエル自体。ここ4〜6週間ぐらいの自分たちのパフォーマンスを考えると、前半はどちらかといえば自分たちらしくはなく、後半の方が自分たちの絵に近かったと思うので、しっかりレビューしたいと思います。質問の答えになったかわかりませんが。

— プレーオフを逃すことになったが、選手にどんなことを伝えたか

マットソンHC:シーズンは終わっていないですけど、チャンスは掴めなかったねっていう話はしました。さきほどのような話ですね。プレーオフはうちのようなチームにとってはすごく大切なものなので。グループとしてはチャンスを掴めなかったねっていう話をしました。

— 後半20分ぐらいにペナルティキックを獲り、ノータッチになった。かなりすぐ蹴ったように映ったが意図は

SHペレナラ:キックアウトしたいと思いました。そこのスペースに誰もいないのを見て、5mライン付近に落とせるんじゃないかと自信を持っていったんですけど、少しズレちゃいましたね。5mの内側ではなく、ラインの上くらいに蹴れていれば。残念ながらその後、スクラムからプレーが続いてスコアに繋がってしまった。あれは僕がミスタッチしたことによって生まれていました。タッチラインの外に出したかったです。

— 少しナーバスになっているようにも見えた

マットソンHC:前半ちょっとやはり緊張してるのかなっていう感じはしました。少し迷いがありましたね。普段ならしないようなミスもあったりしたので、ナーバスな感じがしました。でも準備はよかったと思います。こういう試合だから、若い選手がエラーをするのはノーマルなことなので。それは想定内です。

— グラウンドでは、チームを落ち着かせるためにどんなことをしたか

SHペレナラ:ミスがあったらどうやってチームに話しかけるかっていう話ですよね? ミスはするものなので。プロスポーツですし、相手は自分たちを阻止してきます。ハードなゲームになり疲労の中でプレーすることもあるので、ミスもある。だから次の仕事をどうやってやるかっていうのがすごく大事です。次のプレーのキーフォーカスは何か。そこを確認することですよね。

まだプレーオフではありませんでしたが、自分たちにとってはもうプレーオフみたいな意味を持つゲーム。そのプレッシャーを初めて経験するメンバーが多かったと思います。僕がこのクラブに来た一つの理由に、その感覚をもっともっと感じさせてあげたいというものもありました。まずはしっかりレビューして、来週の試合でいいプレーをすること。その後のオフシーズンやプレシーズンもしっかりビルドし続けて、このいいプレッシャーをまた感じられるように。それを長く続けていけるように。こういうところがスポーツのすごくいいところだと思うので、1年間頑張って80分間のラグビーをやり切るっていうことが大事だと思うので。このクラブにはもっとビッグゲームを経験してほしい。来週しっかりやって、オフシーズン、プレシーズンもしっかり準備して、もう一度こういったゲームに挑みたいと思います。

PR 津村大志

ハーフタイムにタブス(マットソンHC)からも言われたのですが、プレッシャーを感じすぎていたのかもしれないです。自分たちで自分たちの首を絞めるようなプレーが目立ってしまったんで。ペナルティをしたりとか。獲り急ぎすぎて簡単なエラーをしてしまったりとか。そういうことがあった試合だったかなと思います。みんな気合は入っていたんですけど、それがちょっと空回りしちゃったのかなって。多分自分がやらなきゃあかんっていうのを一人ひとりが持ちすぎて、誰かが何かを生もうとしてペナルティや簡単なオフロードパスのエラーに繋がったのかなと。

— 相手は素晴らしいラグビーをしたが、特別なことをしてきたわけではない

そうですね。トライの数は一緒ですよね。自分たちのエラーでショットを決められていたので。悔しいですけど、いい経験かなって思います。

— TJ・ペレナラという存在と共に戦うシーズンだった

お互いの信頼関係ができていった。僕たちはもちろん彼を信頼しているのですが、TJも僕たちのことを信頼して、ほしいタイミングでボールを放ってくれたりとか、やってほしいプレーをやってくれて。それにみんなが反応できているのも、多分同じページを見れているからだと思います。

— たくさんの試合に出て、いいプレーもたくさんできたのでは

シーズンが始まるまで、始まってからしばらくはしんどい時期もありました。そこで腐らずにやることをやって、自分だったらできるっていうマインドを持ち続けたことがチャンスを掴むことに繋がったと思う。とても充実したシーズンになっていると思います。まだ1試合残っているんで、絶対に勝って。なあなあで終わるのが一番気持ち悪いんで。最後はフィニッシュストロングで。

LO 山本嶺二郎

本当に勝ちたかったんですけど、入りから相手のペースになってしまったんですけど、最後はリコーらしい泥臭いプレーが結構できたかなと思います。

—ハーフタイムはどんな指示が

ちょっとプレッシャーを感じすぎているっていう話があったんで、もっとラグビーを楽しもうって。前半はちょっとコミュニケーションの部分が足りていなかったのかなと。あくまで外からの印象ですけど。あまりノミネートが合っていなかったので。そこは後半しっかり修正できて、フィジカルで勝負できていたので、そこはよかったのかなと。

CTB 池田悠希

やっぱりすごく残念です。特に前半は相手のキックでうまくテリトリーを獲られて。アタックも自分たちはボールキープしてる時間をちょっと多めにしようと話していたんですけど、ミスも多くなかなか自分たちのリズムが掴めないまま前半が終わってしまった。後半も人数欠けたりとかしてなかなかリズムを掴めない時間が続いたんですけど、終盤はよく食らいついていたと思うし、最後の方はチャンスも多くつくれていました。そこはチームとしてはプラスですけど、課題が多い試合だったなとは思います。

— 蹴り合いの時間がやや長かった印象を受けたが、想定の範囲内ではあった

ボールをキープしてアタックするところとしっかり敵陣に切り込んでっていうところのバランス……。キック合戦のところは、我慢強く切り返すことをやり続けないと。

— 蹴り合ってかたちを整えてアタックに繋げるってところまでうまく持っていけなかった

そうですね。

— 緊張もあった

うーん、まあそうですね。何かこう、選手が自分で何とかしてやろうっていう気持ちがペナルティにも出てしまったのかなと思いますし、そういうところでサントリーさんの方がうまくゲームを運んでいたなという印象があります。テリトリーとポゼッション、特に前半は両方でかなり数字的にも悪かったので。イエローカードも何枚か出てしまったし、まあそういう状況だと自分たちで自分たちの首を絞めてしまっているようなゲームになってしまうので。もう一度自分たちのプランをしっかり実行力を持ってやるっていうところですね。

— 苦しい序盤戦を乗り越え、ここまで持ってきた

シーズンが深まるにつれて、チームとしてもレベルアップしてきているとは自分たち自身感じていますし、自信もついてきている部分があります。お互いのことがわかってきているし、自分たちのどこが強みで、どういうスタイルで相手に勝っていくんだっていうのがだんだん見えてきたのかなと。プレーオフはなくなってしまいましたけど、次の試合は最後のホストゲームでもあるので、ベストゲームをしていいかたちで締めくくりたいなと思っています。

試合ハイライト

 

■試合結果はこちら https://blackrams-tokyo.com/score/score.html?id=423

文:秋山 健一郎

写真:川本 聖哉

PAGE TOP