【Review】トップリーグ2021 第1節 vs パナソニック ワイルドナイツ

2021.02.24

今年で最後のトップリーグ。春の嵐の開幕戦の相手はパナソニック

新型コロナウイルスの感染拡大によって昨シーズンのトップリーグの中止が発表された2020年3月23日から約11ヵ月。今回も一度の開幕延期を経たものの、2021年のトップリーグがついに開幕した。来シーズンより新リーグが立ち上がることから、2003年から17シーズンにわたり続いてきたトップリーグは、18シーズン目の今回を持って最後となる。

 

そんな節目のシーズンに向けてリコーは、フレッシュな日本人選手や実力とチームへの強いコミットメントを示す海外出身選手、そして新たなコーチングスタッフを加え、この1年近いインターバルの間に力を蓄えてきた。そして秩父宮ラグビー場でのパナソニックワイルドナイツとの開幕戦を迎えた。春をうかがわせる強い南風が吹く暖かな天候のもとで、試合が始まった。

 

最初のトライはリコーが奪う。リコー陣内中盤で跳ねたキックオフボールをWTBロトアヘアアマナキ大洋が拾い前に出るも、タッチラインの外に押し出される。パナソニックはリコー陣内浅めのラインアウトから攻めるが、リコーが果敢に前に出て止めていく。

 

するとパナソニックのパスが乱れ、こぼれたところにCTBジョー トマネが詰めてボールを獲得。左中間、ハーフウェイ付近で相手ディフェンスの裏に抜けかけたトマネの外に走り込んだWTBキーガン ファリアがボールを受けて一気に加速する。追いすがる相手14番を振り切ってインゴール左隅まで走り切り、今シーズンのリコーのファーストライを決める。強風下でのCVもFBマット・マッガーンが低い弾道のキックで決め、リコーが7−0と先制した。(前半3分)

 

その後、風下からのリスタートキックを確保したパナソニックがアタック開始。しかしリコーは連携を維持しつつ前に出ていくディフェンスでプレッシャーをかける。左サイドを突いたパナソニック11番をWTBロトアヘアアマナキ大洋が止めると、すぐさまサポートが入り激しいプレッシャーをかける、SH山本昌太がボールを確保したところに、相手15番が密集に横から入りオフサイド。リコーはPKを得て前進。

 

敵陣10mライン付近のラインアウトは相手に入るが、直後にこぼれたボールを奪い返しリコーが攻める。だが、パナソニックがハードなディフェンスで押し返し、リコーは攻めながらも後退させられる。CTBトマネのパワフルなキャリーやWTBロトアヘアアマナキ大洋のギャップを狙った鋭いランなどでリコーも対抗するが、ついにターンオーバーを許す。(前半6分)

 

得意のターンオーバーからのアタックでパナソニックに自陣への侵入を許したリコーは、さらに接点で遅れをとりノットロールアウェイ。PKを与えてしまう。リコー陣内中盤のラインアウトから、パナソニックはボールを小刻みにつないで攻める。リコーも集中してついていくが、22mラインを越えたあたりのラックで、球出しを遅れせようとしたときにホールディングの反則。パナソニックが左中間、トライラインまで13mほどの位置のPGを決めて7−3とする。(前半9分)

 

SOアイザック ルーカスのキックで試合再開。パナソニックが自陣でボールを回すがノックオン。リコーは右サイド、22mライン手前でこの日最初のスクラムをマイボールで迎える。組み直しを経て、二度目の押し合いでスクラムが落ちるとレフリーはリコー側の手を上げる。コラプシングの反則でリコーのPKに。FBマッガーンがすかさずゴールを指差し、ゴールを狙う。しかし、右中間、22mライン手前の位置からの角度のあるPGは、惜しくも左にそれた。(前半11分)

 

直後、風下のパナソニックはドロップアウトを小さく蹴り、これを拾ってボールを回して攻めようとしたが、WTBファリアはキックが不規則に跳ねたのを見逃さず、ボールに迫り手をかける。タッチライン際を抜ければトライという場面となったが、惜しくもボールが手につかずノックオン。(前半12分)

 

パナソニックのスクラムで再開。右サイドから展開し、リコーの前に出るディフェンスをいなしながらボールを回すパナソニックは、左サイドのスペースを11番が突く。リコーはFBマッガーンのタックルでこれを止め、さらに素早く集まった選手たちがラックをつくる。CTBトマネの強烈なプレッシャーでこぼれたボールにFL松橋らが反応、ターンオーバーからのアタックにつながりかけるが、ここも惜しくもボールが手につかない。(前半13分)

 

だが、ターンオーバーからチャンスを見出すパナソニックのお株を奪うラグビーをリコーが続ける。左中間のスクラムから右に運び、タッチライン側を突いてきた14番をWTBファリアが止める。14番が押し出される間際に出したパスをCTBトマネがカット。自陣10mライン付近からリコーがアタックに移る。

 

ラックからボールを取り出しSH山本がハイパントを蹴る。後方から走り込んだSOアイザック ルーカスがプレッシャーをかけていくがボールはパナソニックに。ラックをつくり、相手9番が蹴り返そうとするのを見逃さなかったSH山本が飛び出しチャージ。弾かれたボールはパナソニック陣内深くに転がっていく

 

なんとか追いついたパナソニックはタッチキックを狙うがノータッチ。ボールをキャッチしたFBマッガーンがカウンターアタック。再びリコーが攻める。NO8タラウ ファカタヴァ、FLジェイコブ スキーンのキャリーなどで前に出ていく。しかしパナソニックのディフェンスは堅い。ボールを守りながら回すリコーだったが、激しいプレッシャーでラックからボールを出せずノットリリースザボール。敵陣で数回のチャンスを得たリコーだったがスコアには至らなかった。(前半16分)

 

ラインアウト、さらにスクラムでの反則が続けたリコーは、22mライン付近からのパナソニックのアタックを受けることとなる。テンポを上げて攻めるパナソニックだったが、パスが乱れこぼれ球をリコーが確保する。これをゴールまでパスを回しSOアイザック ルーカスにボールが渡るとキック。風に乗って伸びたボールは敵陣まで飛び、10mライン付近でバウンドしてタッチラインを割った。(前半20分)

 

敵陣に戻してのラインアウトで、リコーはボールを自陣側に叩くも、落下地点に体を入れ込んだパナソニックがキープ。キックを蹴るが、キャッチにいった相手選手は弾いたボールがCTB濱野大輔に当たり、その前方のSOアイザック ルーカスに入る。これがアクシデンタルオフサイドの判定。また、この攻防で頭を打ったPR柴田和宏に脳震とうの疑いがあるとしてHIA(Head Injury Assessment)で一時退場。替わって千葉太一が入る。(前半21分)

 

ウォーターブレイクを経てハーフウェイ付近のスクラムから再開、パナソニックが攻める。ここまでよく前に出ていきつつもしっかりと連携し、ギャップをつくらず守ってきたリコーだったが、わずかに受けに回り差し込まれる場面が続き後退する。そしてわずかなギャップを13番に突かれてゲインを許すと、これに呼応して攻め上がってきた選手が小刻みにパスをつなぎ、7番がインゴール左隅にトライ。CVも決まり、リコーは7−10と逆転を許す。(前半24分)

 

だが、リコーは簡単には流れを渡さない。タッチライン側に飛んだ再開のキックをキャッチして生かしたパナソニックにプレッシャーをかけ、さらに蹴り返しのタッチキックをクイックスローインして継続。FBマッガーンがディフェンスラインに突っ込みラックをつくると、パナソニックに倒れ込みの反則。リコーはPKで敵陣深くに前進する。

 

絶好機といってよい敵陣22mラインの内側のマイボールラインアウトだったが、キャッチできず競らずにモールに備えていたパナソニック側に入ってしまう。このボールを回し勢いよく攻め上がるパナソニックに対し、守るリコーの選手の腕が首かかったとしてハイタックルの判定。パナソニックはPKで22mラインの内側に入る。(前半27分)

 

ゴール間近の位置でのラインアウトから、パナソニックはFWで近場を攻める力勝負に出る。しかしリコーも強みのフィジカリティで対抗。PR千葉の猛然とラックに圧力をかける奮闘などで前進を阻む。焦れたパナソニックは展開。ここに詰めたのがNO8タラウ ファカタヴァとFL松橋。松橋がランナーのボールに手をかけ、ノットリリースザボールを奪う。

 

PKで自陣中盤まで戻したリコーだったが、蹴り込んだハイボールがパナソニックに入り、これをつながれて再び自陣深めでのディフェンスを余儀なくされる。ここで相手のボールを奪いにいったプレーが故意のノックオンと判定され、自陣ゴール前のラインアウトにされる。リコーもよく粘ったが、反則を経て二度目のラインアウトモールから展開され、ポスト右へ9番が飛び込みトライ。チャンスで高い集中力を見せたパナソニックが追加点を挙げた。CVも決まり7−17。また、ここでHIAを受けていたPR柴田と千葉が交替。(前半33分)

 

前半終盤、攻撃のリズムをよくしたパナソニックはラインブレイクを連発し、リコー陣内に攻め込む。リコーも要所で低く強いタックルを決め粘るが、ゴールまであと10mの位置で相手のランナーの首に手がかかってしまいハイタックルの反則。パナソニックはPGを狙い成功。7−20とした。(前半36分)

 

ラスト5分を切って、リコーはCTB濱野とFL松橋がボールに絡んで獲ったノットリリースザボールをきっかけに攻め込む。フェイズを重ね数分にわたってパナソニック陣内でアタックを見せ、ジリジリと前進し22mライン付近まで攻め込んだ。だが、最後はこぼれ球を蹴り出され前半終了。先制しその後もチャンスを迎えたリコーだったが、中盤以降スコアへの執着心を見せたパナソニックに逆転を許す展開となった。

後半も先にスコアして詰め寄るリコー。しかし、勝負所のセットプレーで---

メンバー入替は行わず後半へ。風上に立ったパナソニックはキックを深々と蹴り込みエリアを狙う。一方で風下に回ったリコーは、攻め込まれた局面でもボールをつないでいく戦い方を志向することとなる。

 

試合を決めようと攻め込んでくるパナソニックに対し、リコーはなんとか打開しようと自陣で奮闘する。身体を張って守るLOデーモン・レエスアスが出血、替わって柳川大樹が入る。(後半4分)

 

パナソニックのノックオンで得た左中間、自陣深めのスクラムをキープしたリコーは、右にパスをつないで右サイドのWTBロトアヘアアマナキ大洋がボールを持つと前方にキック。敵陣22mライン付近まで飛んだキックにSOアイザック ルーカスが迫るが、ここはパナソニックが確保しキック、再びリコー陣内に。だが、FBマッガーンはこれをクイックスローインし継続。中央でボールを受けたWTBファリアが自陣から仕掛け、タックラーを2人かわし、これを起点にリコーのアタックが始まる。

 

FLスキーンがボールを持ったところにディフェンスが倒しにくるが、すかさずHO森雄基、LO柳川らがサポートに入りキープ。直後、パスアウトされたボールを受けたLOアイザック ルーカスが絶妙なステップで飛び出してきたタックラーをかわすと、目の前に生まれたギャップを冷静にブレイク。22mラインが見えるところまでゲインする。

 

さらにつなぎ、CTBトマネが相手を引きずるようにして中央、22mライン付近までボールを運ぶと、SH山本から左のSOアイザック ルーカス、さらに後方のCTB濱野につなぐ。濱野は2人飛ばして大外に立っていたNO8タラウ ファカタヴァにパス。これが通りタラウは足元を狙ってきた低いタックラーをジャンプしてかわすと、タッチライン際を走り22mラインを越える。その内側に走り込んでいたWTBファリアがボールを受け取り、左中間インゴールにまたもトライ。後半もリコーが先にトライを奪い、試合の流れを引き戻す。CVも決まり14−20となった。(後半8分)

 

しかし、再開のキックのボールを動かすもリコーにノックオン。パナソニックは得たリコー陣内のスクラムからアタック。リコーは防戦一方となる。パナソニックのラインの裏へのグラバーキックがタッチラインを割り、リコーはマイボールながらゴール前でのラインアウトに。

 

パナソニックはここで動く。フロントロー3人を含むFW4人を同時にリザーブメンバーに入れ替え、ゴール前の攻防に備えた。ラインアウトはリコーがキープしたが、風を意識したのかキックせず、トライライン間近でボールを回しゲインを狙う。だが、WTBファリアが捕まり倒されたところでサポートが入り、なんとかボールが出かけたがノットリリースザボール。リコーにゴール前ラインアウトのピンチが訪れる。

 

しかし、ラインアウトモールをリコーが止めて前進を阻む。パナソニックはパスアウトをうかがう9番がボールをこぼしノックオン。意地を見せたリコーのスクラムとなる。ここでLOレエスアスが戻る。(後半13分)

 

このリコーのマイボールスクラムに対し、パナソニックが猛烈なプレッシャーをかける。ボールが入り、フッキングの瞬間とおぼしきタイミングで一気に押し込みボールを奪う。9番の左への長いパスを受けた13番がトライを狙うが、この日ディフェンスでナイスタックルを繰り返していたWTBロトアヘアアマナキ大洋が、激しく身体をぶつけ落球を誘う。

 

再びのマイボールスクラムとなったリコーだが、ここもパナソニックが押しターンオーバー。今度はスクラムを組んだまま前進され、最後尾でボールをコントロールしていた20番が低く滑り込んでトライ。メンバー入替を機にスクラムでアドバンテージを得たパナソニックが追加点を奪い、これが試合の大きな分岐点となった。CVも決まり14−27。(後半16分)リコーはPR西和磨に替えて眞壁貴男。(後半17分)

 

食らいつきたいリコーだったが、パナソニックに自陣で与えたラインアウトからのアタックで後退。右サイドから順目に運ばれ22mライン付近の左サイドタッチライン際で、16番がオフロードパスを8番に通す。抜け出した8番は回り込んで左中間にトライ、リコーにとって重いスコアが入る。CVも決まり14−34。リコーはこのトライのあとHO森をトップリーグ初出場となる武井日向に、NO8タラウ ファカタヴァをブロードハーストマイケルに、SH山本をマット・ルーカスに入れ替えた。(後半21分)

 

互いに大きくメンバーを入れ替え、ラスト20分の戦いに臨むこととなったが、リコーは自陣浅めのラインアウトから、深めのBKラインに展開してゲインを狙おうとする。しかし、WTBファリアからFBマッガーンへの長いパスを、飛び出してきた相手11番がインターセプト。そのまま無人のライン裏を走りポスト下にトライ。CVも決まり14−41。(後半24分)

 

再開後、リコーはWTBファリアに替わり山内俊輝がピッチへ。(後半26分)新戦力や久々のトップリーグとなる選手を加えたメンバーで、なんとかパナソニックの勢いを止めようとするリコーだったが、点差を広げさらにアグレッシブさを増すパナソニックのアタックに苦しめられ密集での反則が続く。ゴール前でのペナルティに対しスクラムを選択したパナソニックは、SHの背後に立ってボールを受けた11番のゲインでトライラインに迫ると、19番が左中間にトライ。CVも成功し14−48。リコーはLOレエスアスを柳川に、SOアイザック ルーカスに替えてメイン平。(後半31分)

 

ラスト10分を切ったところで、リコーはCTBトマネがボールキャリアにつかみかかり、振り回して落球を誘いターンオーバー。これを起点にアタックに転じる。22mラインの内側で力強いキャリーを繰り返したが、ラックで絡まれノットリリースザボール。久々に訪れたチャンスをものにできなかった。

 

リコーは再び自陣に攻め込まれると、足元に倒れ込んだボールキャリアからジャッカルを狙ったHO武井に、タックル後のリリースができていなかったとしてペナルティ。リコーにラックでの反則が続いていたことからイエローカードが出され、10分間の一時退出処分を科される。(後半38分)

 

試合終了間際、自陣のディフェンスでSO平らがターンオーバーするなどあきらめない姿勢を見せたが、ホーン後もプレーを切らずに攻める中でターンオーバーを喫し中央にトライを許した。CVも成功、14−55となったところでノーサイド。後半の中盤まで食らいついたリコーだったが、その後突き放され最後のトップリーグの開幕戦は飾れなかった。

 

次節は2月28日(日)の12時から、大阪・花園ラグビー場で行われるヤマハ発動機ジュビロ戦となる。今年のプレーオフトーナメントは全チームが参加できることから、ファーストステージの結果を問わず優勝の可能性は残る。だが、より有利な組み合わせでトーナメントに臨むためには、次節以降もう落とせる試合はないと考えるべきだろう。最終的な点差は開いたものの、2021年型のリコーの戦い方が垣間見える場面もあった。切り替えて次節ヤマハ発動機戦を迎えたい。

監督・選手コメント

神鳥裕之監督

今日はありがとうございました。

パナソニックさんは、映像を見てイメージしていた、ディフェンスのラインが乱れず、我々が得意としているフィジカルなゲインラインのアタックに対しても、なかなか簡単には破らせてくれないだろうということに対しては、今日のゲームを通じても同じで、非常に強かったです。

我々としてはそこで、我慢強く反則をせずにフェイズを重ねてスペースを見つけていこうとしました。ですが、その前に反則を犯してしまいプレーを切らせてしまった。あとは前半最初のラインアウトモールのチャンスを逃した場面や、後半のセットプレーでターンオーバーを許しトライをされてしまった場面などは反省が必要。次節に向けてセットプレーの改善は必要だと思っています。やろうとしていたアタックやディフェンスについては示せたものあると思うので、引き続き準備を続けていきます。【以上、オンライン共同記者会見にて】

CTB濱野大輔共同主将

ブレイクダウンやディフェンスに、パナソニックさんはしっかりプレッシャーをかけてきたので、そこへの対応が遅くて、ジャッカルさせてしまったり反則を犯してしまったりして勢いに乗れませんでした。また、スクラムやラインアウトに関してもプレッシャーをかけられてしまい、ときにはターンオーバーまで許してしまいました。それで思うようなアタックができず、パナソニックさんに勢いを与えてしまったかなと思います。次の試合に向けては、ブレイクダウンでは自分たちのフィジカリティを磨き上げること。また、対戦相手のヤマハさんはセットプレーを強みとしていますので、今日うまくいかなかったセットプレーについても、もう一度見つめ直さなければと思います。

(パナソニックのディフェンスの手強かった部分や具体的な選手がいれば)ブレイクダウンだと布巻(峻介)選手、リザーブから入った福井(翔大)選手などは特にプレッシャーをかけてきたのですが、しっかりはがせなくてノットリリースザボールを獲られたりしました。フェイズディフェンスもしっかりしていて、それに対して僕たちはゲインラインをなかなか切れなかった。切れているところもあったんですけど、完全に壊すことはできませんでした。

(新型コロナウイルスの感染対策が行われている中での試合だったが)まず、グラウンドに帰ってこられたことは本当に嬉しく、尽力いただいた方々に感謝しています。ファンの皆さんは声を出して応援できない中でも、ハンズクラップで最後の最後まで応援してくださっていて、その一生懸命さが伝わってきました。それに応えるひたむきなプレーを見せようとチームには声をかけていました。今日はそれが体現できたとはいえないのですが、まだシーズンは始まったばかりなので、ここからリコーらしさ、泥臭くひたむきなプレーを感じてもらって、少しでもエナジーや感動を発信していければと思っています。さらに気を引き締めてやっていきます。【以上、オンライン共同記者会見にて】

WTBキーガン ファリア(この日2トライ)

相手のディフェンスは強いと予想していたので、後ろでつなぐばかりではなく、相手の間を狙っていかなければと思っていました。ところどころ実行できたところもありましたが、うまくいかないところもありました。ただ、学ぶことはたくさんあったので、また似たタイプの相手と戦うときに生かしたいと思います。

(パナソニックのディフェンスについて)ウイングが深い位置に立つことと、詰めてくることはわかっていたので、あとは後ろ、裏にもスペースがあるというのもわかっていました。そしてディフェンスの戻りも遅いときがあると意識していました。どうするべきかというのはわかっていたのですが、対策は実行できたところとできないところがあったかなと思います。【以上、オンライン共同記者会見にて】

文:秋山健一郎

写真:川本聖哉

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