【プレビュー】トップリーグ 順位決定トーナメント 神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦
2018.01.05
レッド、ホワイト両カンファレンスの3、4位に入った計4チームによる、最終順位(5−8位)を決するトーナメントが始まる。ホワイトカンファレンス3位のリコーは、レッドカンファレンス4位の神戸製鋼コベルコスティーラーズを秩父宮ラグビー場で迎え撃つ。
神戸製鋼とは第9節(10月22日/ノエビアスタジアム神戸)で対戦しており、質の高いディフェンスとディシプリンでロースコア勝負に持ち込んだリコーが15−10で勝利した。だが2ヵ月以上を経て進んだチームの熟成、故障者の復帰、神戸製鋼がプレーオフ常連であることなどを考えると、より手ごわい相手になっていると見るべきだろう。
神戸製鋼のスターティングメンバーには、前回の対戦時には欠場したFLマット バンリーベン、SOイーリニコラスの名前が並んだ。両者らの復帰で元来の豊富なアタックバリエーションを十分に活かすことが可能になる。リコーはさらに高いレベルのディフェンスでこの試合に臨む必要がありそうだ。
そこにきてブロードハーストマイケル、武者大輔の両FLの復帰は心強い。今シーズンのリコーのディフェンスの象徴でもあった両者のワークレートと低いタックルで、神戸製鋼の出足をしっかり止めていけるかは、勝利を引き寄せる上でのカギとなる。
また、前回対戦時は、アタックで密集からテンポよくボールを出せず苦しんだ。素早いサポート、正確なクリーンアウトといった仕事を精度高くこなしていけるかも重要なポイントだ。神戸製鋼の総失点は297でトップリーグ8位と決して少なくない(リコーは239で4位)。この部分でリコーが持てる力をしっかり発揮できれば、前回以上にスコアのチャンスは訪れるはずだ。2年続けて神戸製鋼戦でトライを挙げているCTB濱野大輔もケガから復帰しており、好機を仕留める働きを期待したい。
リコーはトップリーグの公式戦において、1シーズンで2度神戸製鋼と戦うのは2011-12シーズン以来2度目。その際はリーグ戦では31−27で勝利したものの、1ヵ月後のワイルドカードトーナメントでは19−32で敗戦している。連勝を果たせば初の快挙となる。また、秩父宮で神戸製鋼から勝利を挙げれば、神鳥裕之GM兼監督、岡崎匡秀FWコーチが選手として出場した2004-05シーズンの対戦以来となる。ホームのファンの前で、リコーの強さを印象付ける一戦としたい。