【プレビュー】トップリーグ 第7節 トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦
2017.10.06
リーグ戦全13試合の折り返し地点にあたる第7節、リコーは岩手県盛岡市・いわぎんスタジアムでトヨタ自動車ヴェルブリッツと激突する。同会場での試合は4シーズン連続となる。(2015-16シーズンはプレシーズンリーグとして実施)
トヨタ自動車は、2007年ラグビーワールドカップで南アフリカを優勝に導いた名将・ジェイク ホワイト新監督のもと大胆にチームの変革・強化を図ってきた注目チーム。ここまで4勝2敗、勝ち点19でレッドカンファレンス3位につけているが、奇しくも勝敗数、勝ち点、順位、全てリコーと同じだ。昨シーズンのトップ4にしか敗れていないところまで同じ(リコーはヤマハ発動機とサントリー、トヨタ自動車はヤマハ発動機とパナソニック)で、互いにひとつも落とせないという強いモチベーションでぶつかり合う。熱い戦いになりそうだ。
トヨタ自動車の個性は監督の出身国のラグビーにも通じるフィジカルを生かしたラグビー。チームの顔・北川俊澄、南ア代表の次世代を担う21歳・ジェイソン ジェイキンスが先発するLO勢、ルーキーながらキャプテンを務め4トライを挙げているFL姫野和樹、今節はインパクトプレーヤーを担う元南ア代表の大ベテランLO/FL/NO.8ジュアン スミスなどパワーに長けた選手が多く揃っている。
前節のクボタスピアーズ戦でも、重いFWがドスンと正面からぶつかり相手を吹き飛ばしてはチャンスをつくっていた。それでいてペナルティは比較的少なく抑えており、荒々しさと規律を兼ね備えているところにも強みがある。またFWだけではなく、スペースを見出した際に見せるBKの切れ味もある。前節3トライを挙げたFBジオ アプロンのアグレッシブなランにも注意を払いたい。
リコーとしては、まずはディフェンスでFWの足を止めスピードに乗せないことか。今シーズン鍛え上げてきた〈ラインスピードを上げ、前で、低いタックルで止めていく〉ディフェンスの真価が試される一戦とも言える。そしてそれが優勢なブレイクダウンをつくることにもつながるだろう。
トヨタ自動車は2試合続けて相手に6トライを許しており、43点、40点と大量失点を喫している。それだけにディフェンスへの意識を高め試合に臨むのは間違いない。確実なボールキープと継続がリコーのアタックの基軸となるが、今節もそれを徹底できるか。相手が改善を図っているディフェンスを助けるプレーではなく、ほころびを容赦なく突いていくラグビーを見せたい。
リコーはPR眞壁貴男が今シーズン初先発、またNO.8には松橋周平が復帰した。眞壁が低さで、松橋が強いフィジカルとハードワークで、持ち味を生かしトヨタ自動車の〈壁〉を打ち破る、そんなシーンに期待したい。