【レビュー】トップリーグ 第4節 vs ヤマハ発動機ジュビロ戦
2017.09.14
セットプレーで渡り合い、粘り強く戦った前半
試合前々日の練習では、セットプレーの基本技術などを冷静に確認する様子が見られたリコー。試合の序盤にスイッチが入らなかった前節を受けて、試合当日のスケジュールなども見直したという。試合前のウォーミングアップも、第4節の相手であるヤマハ発動機ジュビロの選手が完全に引き上げた後、時間ギリギリまで身体を動かしていた。大敗した昨シーズンとは違った結果を残すためには、セットプレーでの健闘、そして素早いリアクションを通じたディフェンスでのプレッシャーが必要だった。
SOロビー ロビンソンのキックで試合が始まる。自陣から回すヤマハ発動機に対し、リコーが横の連携を保ちながら確実にタックルを決めていく。集中力と冷静さを感じさせるディフェンス。
しかしラックでリコーにペナルティ。ヤマハ発動機はPKで前進しリコー陣内10m付近まで前進する。ラインアウトを奥で合わせて展開。10番がリコーの最終ラインの背後へハイパントを上げる。相手のWTBがプレッシャーをかけてくる中、トライライン手前にボールが落ちる。FB小松大祐がこれを後ろに弾いた後、インゴールでグラウンディング。キャリーバックでヤマハ発動機の5mスクラムとなる。(3分)
リコーに最初の我慢しどころがやってくる。左中間のスクラムは五分。ヤマハ発動機は展開しフェイズを重ねながらポイントを右へ動かしていく。リコーはトライライン間際で我慢強くディフェンス。長いアタックになるが、ボールが動かなくなり(アンプレアブル)、正面やや右、5mライン付近のヤマハ発動機のスクラムで再開。
ここもリコーはしっかり組んで押させない。しかしそれを見て9番がすかさず右へ。ラックから素早くボールを出しさらに右へ。SH中村正寿、WTB長谷川元氣が食らいつくが、15番が回転しながら右隅に飛び込む。テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)が行われたがトライが認められヤマハ発動機が先制。難しい角度のCVも15番が自ら決めて0−7とする。(7分)
再開後、リコーが切れ味あるアタックを見せる。SOロビンソンが高く蹴り上げたキックを相手5番がキャッチするとCTB濱野大輔がすぐさま食らいつき倒す。そこにFWが集まり、ボールを乗り越えターンオーバー。すぐにアタックに転じ左中間から右へ。NO.8松橋周平が右中間でタックルを受けながらも倒れず、右手一本で後方へパス。CTB松本悠介がこれを受けタッチライン際を前へ。外をフォローしたWTB渡邊昌紀につなぐが、ここは惜しくもスローフォワード。(前半9分)
22mライン付近でヤマハ発動機ボールのスクラム。しかし、変わらずイーブンのスクラムから出し、10番がタッチキック。これがダイレクトタッチとなり、リコーは22mラインの内側でラインアウトのチャンスを得る。
これをキープしてリコーがアタック。縦に、横に、相手を振り回しながらボールを動かし、トライを狙う。ヤマハ発動機にハイタックル。アドバンテージをもらってさらに攻めるリコー。SOロビンソンが鋭く長いパスを外のWTB長谷川に通そうとしたが、惜しくも高く浮きタッチラインを割る。
リコーはPKを左に蹴り出してゴール前ラインアウトに。NO.8松橋がキャッチ、モールを組むと一気に押し切ってLOブロードハーストマイケルがグラウンディング。CVは外れたが、リコーが5点を返し5−7。(前半13分)リコーは勝負の行方を決めると思われたスクラム、ラインアウトでしっかりと渡り合う。
再開後はヤマハ発動機が攻め、守るリコーのペナルティを突いて前進。リコー陣内深くへ攻め込む。しかしここからリコーが粘る。出足鋭く前に出てプレッシャーをかけミスを誘っていく。
そして得た自陣22mラインの内側でのスクラムでリコーが魅せる。ヤマハ発動機の圧力を一度ぐっとこらえると、逆に押し返しコラプシングを獲る。間近で見ていたSH中村正が手を叩いてFWを称える。タッチキック、ラインアウトを経てエリアを奪い返し、約5分にわたるヤマハ発動機の攻勢をしのいだ。
24分、ヤマハ発動機がスクラムでやり返し、コラプシングを獲ってゴール前ラインアウトのチャンスをつくる。ここはモールで押す。リコーはこれも押し止めるとヤマハ発動機は展開。中央で12番が突破を図るが、倒れボールをこぼしたかに見えたところで、リコーのメンバーがプレーを止めると、12番は再度拾ってインゴールに持ち込む。しかしTMOでノックオンが確認されノートライ。(前半25分)
安定したディフェンスを見せるリコーだったが、自陣から出てアタックに持ち込むきっかけをつかめずにいた。敵陣侵入を狙ったハーフウェイ付近からハイパント、ラックでボールを争奪するがリコーがボールを敵陣側に蹴り出してしまうペナルティ。PKで前進され自陣10m付近のラインアウトとなるが、今度はここでラインオフサイド。ヤマハ発動機はまたPKをタッチに出し、右サイドゴール前ラインアウトのチャンスをつくる。(前半30分)
ロングスローを奥で合わせるヤマハ発動機。リコーは倒しにいくが一瞬早くモールを組まれた。一気にインゴールまで押し込まれ8番がグラウンディング。2つめのトライを奪われCVも決まって5−14。(前半33分)
前半の終わりはリコーが攻める。リスタートキックを深く蹴り込み、プレッシャーをかける。蹴り返しはタッチを割らず、FB小松がカウンターを仕掛ける。ディフェンスラインに突入しポイントをつくると、ヤマハ発動機に反則。リコースクラムとなる。
10mラインを越えたあたりでのスクラムはヤマハ発動機が押す。なんとかボールを出したリコーが近場を突いていく。守るヤマハ発動機がオフサイド。リコーはPKでゴール前に攻め込む。(前半35分)
ゴール前ラインアウトからモールを組む。ヤマハ発動機はこれを崩しペナルティ。アドバンテージが出た状況で左中間から右へポイントを動かし、BKに展開。しかしつながらずノックオン。
ペナルティのあったポジションにボールを戻すと、リコーはタップしてリスタート、トライを狙う。しかしここでノックオン。ヤマハ発動機スクラムになった。(前半37分)
スクラムからキックを蹴られたがまだ22mラインの内側。リコーはゴール間近のラインアウトから攻める。トライラインまであと10mほどの位置で攻めていくが、何度目かのアタックでサポートが遅れ痛恨のノットリリースザボール。
ヤマハ発動機はこれでエリアを奪い返す。リコーはホーン直前のハイパントを捕って攻めに転じようとすると、ヤマハ発動機にペナルティ。PKで前進し、ラインアウトから最後のアタックにかかるが、うまくボールがつながらずこぼれ球をピッチ外に蹴り出し前半終了。
リコーはセットプレーとディフェンスが終始安定。連続ペナルティとラインアウトモールで奪われた2つめのトライを除けば、狙い通りの戦いを見せたといってよかった。
ゴール前で獲りきったヤマハ発動機、獲りきれなかったリコー
まずは先にスコアして点差を詰めたいリコー。深く蹴り込まれたキックをキャッチし自陣から回していくと、ヤマハ発動機は猛然とプレッシャーをかけてくる。それでもリコーは少し前に出してSH中村正がキック。
これを受けてヤマハ発動機はカウンターアタック。クイックな攻撃が続く。中央から右サイドへキックパス。22mラインの内側でフェアキャッチにいったWTB長谷川に対し、相手5番が激突。空中でのタックルに対しペナルティが科された。リコーはPKをタッチに蹴り出して前進。
リコーは自陣10mライン付近からラインアウトをキープ。展開し外へ運ぶ。少しパスが乱れ、ボールを下げられるとSOロビンソンが蹴り出して試合を切った。
ヤマハ発動機がラインアウトからアタック。リコーはしっかりディフェンスしていくが、タックラーが離れるのが遅れノットロールアウェイ。ヤマハ発動機はPKをタッチに蹴り出しゴール前ラインアウトにして、モールでトライを狙う。
これを一気に押し込まれそのままインゴールへ。8番がこの日2つめのトライ。CVも決まり5−21。(7分)規律の乱れからの失点が続き、じわじわと点差が開いていく。ただ、まだ残り時間は30分ありコツコツ返していけばまだ届く。食らいつきたいリコーはWTB渡邊をアマナキ ロトアヘアに、FL福本翔平を柳川大樹に入替。強いフィジカルが持ち味のフレッシュなインパクトプレーヤーを入れ、状況を変えにいく。
だが再び規律に乱れ。キックオフボールをキャッチにいった相手選手がまだ空中にいるときにタックルしてしまう。PKでハーフウェイまで戻される。
嫌な流れを断ち切ったのはセットプレー。ヤマハ発動機のラインアウトをスチール。リコーがアタックに転じる。強く前に出ていくとSH中村正が裏のスペースにキック。プレッシャーをかけていくと処理に行った14番がゴール前でノックオン。リコーはゴール前のスクラムという大きなチャンスを迎える。(後半8分)
右中間のスクラムはイーブン。リコーは広いサイドにボールを出しWTBアマナキを突っ込ませる。じわりとゲインし今度はFWが挑んでいく。あと2m。
しかしトライラインを背負ったヤマハ発動機が集中力を見せ、ラックでボールを奪い返す。15番がキックを蹴りエリアを押し戻す。22mライン付近のラインアウトとなったがまだリコーのチャンスは続く。PR大川創太郎に替えて柴田和宏。(後半11分)
ラインアウトを確実にキープするとSOロビンソンが自ら仕掛け前へ。22mラインの内側へ入りラックに。続いてLOロトアヘアポヒヴァ大和、FL武者大輔が縦に突いていく。ポイントをつくると右に振ってWTBアマナキ、FB小松が外側で勝負。しかしヤマハ発動機のディフェンスも堅く抜けることができない。ゴール前のブレイクダウンからこぼれたボールがタッチを割り、リコーのラインアウトに。
これを前でキャッチして後方へパス。ずらしてモールを組んでトライを狙う。しかしヤマハ発動機が対応し押し返す。リコーは中央へ展開しBKで突破を図る。ボールを獲りにきたヤマハ発動機がノックオン。リコーのスクラムに。
スクラムから右へ。外でWTBアマナキがスペースを突くがタッチラインの外に押し出される。一瞬早くボールを離したようにも見えたが、ヤマハ発動機のラインアウトに。まさに我慢比べの時間が続く。(後半13分)
ヤマハ発動機はキックアウト。リコーの22mラインの付近のラインアウトとなる。これを展開し中央を再びWTBアマナキが突進。さらにFWがゲインを重ね再びゴール前に。リコーがトライへの執念を見せるがディフェンスはなおも堅い。BKに振ってブレイクを狙うがノックオン。
ヤマハ発動機スクラム。リコーが早く押してしまいFKを与える。キックを互いに蹴り合うが、ヤマハ発動機が優勢。猛烈に攻めながらもリコーはスコアできないまま自陣に押し戻された。SH中村正に替えて山本昌太。(後半19分)
しかし、相手ボールのラインアウトをリコーが奪い、自陣からもう一度組み立てる。しかしキックチャージを浴びたりパスの乱れなどが出て前に出られない。やむなくキックを蹴るが、これを受けたヤマハ発動機が大きく展開。BKが勢いに乗ってタッチライン際を襲い、22mラインの内側に入ってくる。
ヤマハ発動機は冷静にスペースを見出しては突いてくるが、リコーもすぐに対応し止めていく。意志を持った生き物のようなディフェンスラインとアタックラインが交錯しながら火花の散るような攻防が続く。リコーはHO森雄基に替えてマウジョシュア。(後半23分)
守るリコーにオフサイド。ヤマハ発動機はPKをタッチに蹴り出しラインアウトにする。リコーは再びラインアウトを奪いかけたが、こぼれ球を拾いにいったところでノックオン。ヤマハ発動機スクラムに。
数度の組み直しを経て、ヤマハ発動機は右中間のスクラムから12番に出しゲイン。ゴール前にラックをつくると8番がピックゴー、ポストの左に飛び込みこの日3つめのトライを決めた。CVも決まり5−28。(後半26分)
リコーはPRアレックス ウォントンを眞壁貴男に(後半26分)、FB小松大祐を木上鴻佑に入替。木上がSOに、SOロビンソンがFBに。(後半27分)
ハーフウェイ付近の攻防から、相手のキックが伸びゴール側でタッチを割る。リコーはこれをWTB長谷川がクイックスローインして、FBロビンソンが前に出る。さらにつないで、SO木上がギャップを突いて前へ。SH山本、再びFBロビンソンと俊敏に動いて短いパスをつないでゲイン。
ロビンソンが抜けかけるが倒される。リリースしたボールをLOブロードハーストが前方へ蹴ってハーフウェイ付近でタッチを割る。マイボールながらゴール前ラインアウトというピンチを、判断とスキルでうまく挽回した。LOポヒヴァ大和に替えて小山智聲。(後半31分)
しかしラックの中のボールを前方に蹴ってしまったリコーにペナルティ。PKで前進を許しゴール前ラインアウトに。リコーはここもスチールするが、すぐさま襲いかかったヤマハ発動機にボールを奪い返される。中央を攻めると12番がポストの右インゴールへ飛び込んでトライ。CVも決まり5−35。ミスの後の対応でヤマハ発動機が強さを発揮する。(後半33分)
このまま終わりたくないリコーは、キックオフボールをWTBアマナキがキャッチし、これを起点に攻める。先手をとって動かしヤマハ発動機を振り回す。ラックサイドのギャップをSH山本が突き抜けると、捕まりながらもその横を走ったHOマウにつなぐ。惜しくもこぼれノックオン。
中央、22mラインの内側のスクラムをリコーが押す。スクラムが落ちるとレフリーのリコー側の手が上がる。リコーのPKに。
リコーはその位置から再開。他のFWと肩を組んだPR柴田がボールを持ってディフェンスラインに突っ込んでいく。左へ振ると短いパスをつないでギャップを探っていく。CTB松本、LOブロードハースト、FBロビンソンらがわずかなスペースを鋭く突いて身体をねじ込んでいく。粘り強くフェイズを重ねると、左中間でSO木上からのオフロードパスを受けたCTB濱野が左中間を突く。タックルで倒されかけるが、体勢を戻して前へ。ついにインゴールに抜け中央にトライ。リコーが意地のトライを返す。CVも濱野が自ら決めて12−35。(後半38分)
ホーンの直後、22mラインの内側のスクラムからヤマハ発動機が攻めてインゴールに持ち込んだがTMOでラストパスがスローフォワードと判定されノーサイド。セットプレーで対抗し、チャンスを多くつくって昨シーズンとは違う展開に持ち込んだリコーだったが、その先のプレーの精度の部分の差が勝敗を分けた。
次節は9月23日(土)16時30分からの福岡・レベルファイブスタジアムでのコカ・コーラレッドスパークス戦となる。カンファレンス2位以内を目指すために、必ず勝利の必要な試合となる。
「点数的には昨年とあまり変わらないかもしれないけど、もう一息だという感覚はあった」(WTB長谷川元氣)
神鳥裕之GM兼監督
今日はこのような素晴らしい環境でラグビーができたこと、関係者の皆様を始め、来場いただいたファンの皆様に感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
我々としてはですね、ヤマハさんにチャレンジして勝利という結果を東京に持って帰りたいという気構えで臨んだんですけれども、悔しい結果になってしまい残念です。ヤマハさんの強みであるセットプレー、特にスクラムのところで渡り合えればチャンスはあると思っていました。そこの部分では選手たちは勇気を持って戦ってくれたかなと。その点は次の試合に向けての収穫だったと思います。ただトライを獲り切る力、チャンスでの決定力。そういったところではまだまだ我々は成長しなければいけないと感じさせられました。まだシーズンは続きますので、1週間空きますがしっかり気持ちを切り替えて頑張っていきたいと思います。【以上共同記者会見にて】
(差が縮まっていると感じる場面は非常に多かった)点差ほどの差はないと思っています。ゲームプランでは相手の強みであるセットプレーを消してエリアを獲って戦うと。前半はその通り実行できていました。でもやっぱり獲るべきときに獲らないと。こういう強いチームとの試合では僕たちのチャンスの時間はそんなに頻繁に訪れないので。我々が獲れない中、逆に向こうにはチャンスの時間帯にしっかりスコアされていた。その差がじりじりと自分たちを苦しめていく形になってしまいました。
後半はセーフティリードを取られてしまったので、プレーの質、ディシプリンの差が出てきたかなと。でも獲れるときに獲っていればゲームの展開は大きく変わってきていたと思います。そこは反省ですね。
(1本目のトライを獲られたあと、すぐに獲り返せたのは大きかった)あそこで7−5の時間帯を続けられたのはよかった。あの後さらにうちが獲れていればゲーム展開は変わったと思うんですけど。我慢比べに負けてしまったというところはありました。
点差はつきましたが完敗したとは感じていません。こういう展開に入る前に接戦に持ち込むチャンスは多くあった。それを生かすために精度をもってやりきることが次の課題だと学べたと思います。1回、2回来るか来ないかというチャンスを獲りきるためのトレーニングをやっていきたい。
(獲りきれなかったのは、相手のディフェンスの堅さということなのか)フィジカルは強かったと思います。ただ圧倒されたわけではない。もう少し我慢強くフェイズを重ねていきたかった。ハンドリングエラーなどで終わってしまったのは残念でした。
(2本目はラインアウトモールでやられたが、しっかり組めれば止められるように見えた)後ろに放られたときはサックするのが基本。それを守ってくれたとは思う。ただ実行しきれなかったというのはまだレベルを上げていけなければいけない。
(各要素を振り返っていくと、どれも決定的な差があったようにも見えない)小さな積み重ねの差が大きくなったんだと思います。精度、獲り切るための集中力。こういう部分で我々よりヤマハさんが上にあるということ。試合を通じて学んでいくことでもありますが、練習でもひとつひとつのプレーにこだわってやっていかなければと痛感しています。
(次節まで2週間空くが、何かしたいことは)チームのリーダー陣とコミュニケーションの機会を持ちたい思っています。この4戦を振り返って良かったこと、悪かったこと、感じていることをフィードバックしてもらい、選手の考えていること、我々の考えていることの確認をしたいと思っています。Bメンバーはサントリーとの試合がありますので、いい選手がいたらピックアップするというのも活性化のための手段なのでやっていきます。しっかり見ていきたい。
FL武者大輔ゲームキャプテン
このような環境でラグビーをさせていただいたことに感謝いたします。ありがとうございました。リコーとしてはトップ4のチームであるヤマハさんに勝って、トップ4に入っていくというのが目標だったのですが、自分たちのミス、ペナルティ、ディシプリンのところを守りきれずに自滅した形だったのかなという風に思います。ただ、負けたゲームの中でもヤマハさんの強みであるスクラムのところで互角以上に渡り合えたというのは今後への自信になったと思います。
(想定していたヤマハと違う部分はあったか)スクラムで相手の反則を誘っていくことができたり、セットプレーでの安定という部分は想定以上にうまくいきました。アタックでの細かいところのミスがあり、攻めながらも獲り切れなかったというところが敗因だと思っています。ヤマハさんはチャンスをしっかりものにして得点に繋げていた。【以上共同記者会見にて】
WTB長谷川元氣
今日はFWが頑張ってくれました。スクラムもしっかり組んでくれたのでBKにもいい球がきていました。規律のところですね。それがしっかりしていれば、ペナルティをもっと減らせて、自分たちのラグビーができたと思います。前半は敵陣に入ったときに自分たちのラグビーできていたのですが、簡単にペナルティを与えてしまって、攻められてトライされてもいた。
でも、今日出ていた小さなミスを減らしていければ、上との差も縮まるんじゃないかなと感じました。点数的には昨年とあまり変わらないかもしれないけど、もう一息だという感覚はあった。
FB小松大祐
Aゾーン(敵陣)に入ったときの精度が相手と違ったのがひとつ大きかったのかなと。Aゾーンに入ったときにトライを獲り切れたパーセンテージを出していて、そこに課題があるというのは確認していたので、今週も敵陣に入ったときには獲って帰ろうというイメージだったんですけど、そこがうまくいかなかった。
アタックそのもの、戦い方についてはうまくできていたと思うんですけどね。最後の獲り切るというところだけ。ターンオーバーされてしまったり。ボールをしっかり守って、我慢してフェイズを重ねていければ、トライまで行けた場面もあったと思う。
あとはBK側からどうアタックするかのコントロールをさらにうまくやれれば、FWもいい形でアタックに加われると思う。そこのコントロールももう少ししていきたい。
(SOロビー ロビンソンの出場が続いている。かなり馴染んできているのでは)ロビーは自分から仕掛けることもできるので相手は嫌だと思う。BKは外が空いたときにしっかりボールをもらえるようにもう少しコミュニケーションとれれば、さらにいいアタックができると思う。タマティ(エリソン)が戻ってきたときにも様々な組み合わせができるはず。コンビネーションも合ってきているので、いろいろなアタックができそうなのが楽しみです。もちろん日本人選手の底上げもできている。チーム全体で同じイメージを持ってアタックできているのはいいことだと思います。