【Review】トップリーグ 第9節 vs トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦
2016.11.04
チームに朗報。日本代表にNO.8松橋、CTBアマナキが選出
前半戦最後の試合となる第9節・トヨタ自動車戦を前に、好調のチームに朗報が届いた。日本代表候補に選出され短期合宿に参加していたNO.8松橋周平、CTBアマナキ ロトアヘアの、正式な代表選出が決定したのだ。松橋とアマナキは、11月5日のアルゼンチン代表戦(東京・秩父宮)、12日のジョージア代表戦(ジョージア・トビリシ)、19日のウェールズ代表戦(ウェールズ・カーディフ)、26日のフィジー代表戦(フランス・ヴァンヌ)のテストマッチ計4試合への出場を目指すことになる。
「これ以上ない高いレベルでラグビーができる環境に身を置けるのだから、まずは個人のスキル、テクニック、パワーをもうワンランク上げて帰ってきてほしいですね。そして、ほかの選手たちの姿勢や取り組み、発言から学びを得て、チームに落とし込む役割にも期待します。松橋には合宿に参加した感想を聞きましたが『パナソニックの選手は、コミュニケーションの量がすごく多かった』と話していました。強いチームのカルチャーを肌で感じて、たくさんの気づきをリコーに持ち帰ってきてもらえれば。」神鳥裕之監督も、新たな領域に挑む2人に期待をかける。
「代表で世界と戦って力を伸ばしていくような選手がチームの中枢に4、5人いれば、チームの意識は高まる。今シーズンの終盤には、候補となれる選手が出てくるといい」
今シーズンのスタート時に、神鳥監督が掲げた理想に向けて、まずは松橋とアマナキが第一歩を踏み出した。さらに選出を増やすためには、リコーがチームとして好成績を残すことが何よりの近道となるはずだ。
アタックでやや足りなかった我慢強さ。ノートライで折り返す
リコーは第8節を終え4勝4敗。前半戦の勝ち越しを懸けたトヨタ自動車戦の会場は、岩手県・いわぎんスタジアム(盛岡南公園球技場)。真冬を思わせる寒風が強く吹く中での一戦となった。リコーはコイントスに勝ち、風下の陣地を選択した。また、当初発表されていたSOタマティエリソンのコンディション不良につき、ティム ナナイウィリアムズが替わってメンバー入りしリザーブに。リザーブに入っていたコリン ボークがSOとして先発出場する変更があった。
トヨタ自動車10番のキックオフが、深く22mラインの内側に蹴り込まれる。リコーは落ち着いてキープ。SOボークが風に負けない強いキックでタッチに出す。ハーフウェイ付近まで戻した。さらにラインアウトでトヨタ自動車に反則。リコーはスクラムを得るとコラプシングを奪う。PKをタッチに出して敵陣に侵入する。
右サイド22mライン付近から、リコーのラインアウトモール。トヨタ自動車がモールを落とすコラプシング。アドバンテージが出ると、SOボークが長いキックパスを逆サイドに放つ。これはトヨタ自動車に入る。
再度PKをタッチに出し、ゴール前ラインアウトで再開。モールでゴールまで5mに迫ると、リコーが順目にポイントを動かしながら、FW、BKが一体となってフェイズを重ねていく。
リコーは約3分にわたりボールキープ、LOフランコ モスタート、CTB牧田旦らがゲインを見せたが、ここはトヨタ自動車が守りきる。ボールがこぼれ、トヨタ自動車スクラムに。10番が長いキックを蹴り、ボールはトヨタ自動車陣内10m付近まで戻された。(8分)
ラインアウトをトヨタ自動車が奪う。これをきっかけにキックをうまく使い、リコー陣内に入ってアタック。ラインスピードにこだわるリコーは、鋭く前に出て止めようとしたが、一瞬早くノーボールタックル。トヨタ自動車はPKで22mラインの内側へ。右サイドのラインアウトからモールで押す。
展開し左サイドを攻める。ギャップを抜けた12番にリコーがタックルを仕掛けるが、オフロードパスを通され、15番が左中間インゴールへ。トライかと思われたが、テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)でスローフォワードが確認されノートライに。(11分)
互いにチャンスをつくって、試合が進んでいく。ハーフウェイ手前でのスクラム脇をSOボークが突破。一気に敵陣までゲインするが、サポートがわずかに遅れ、ボークはリリースの体勢をつくりながらもボールを放せずペナルティ。PKを深く蹴り込んで、トヨタ自動車が再びチャンスをつくる。
右サイドのラインアウトからモール。リコーはうまくディフェンス。トヨタ自動車が展開。左サイドにボールを回すと相手15番が裏のスペースにキック。外の11番がチェイスし、FBピータース ダニエルと競り合いながらインゴールに。TMOが行われ、両者が押さえられなかったボールを、その後ろを追った15番が押さえトライ。CVは不成功もトヨタ自動車が0−5と先制する。(17分)
獲り返したいリコーは、ハーフウェイ付近でトヨタ自動車のディフェンスラインに果敢に挑んでいく。しかし壁は重くなかなか前に出られない。ノットリリースザボールでボールを渡してしまい、PKで自陣侵入を許す。なかなかいい流れをつくれない。
トヨタ自動車が22mライン付近のラインアウトからアタック。これをFL武者大輔が低く鋭いタックルで止めにいったが、つかみにいっていない、ノーバインドだったとしてペナルティを科される。ほぼ中央のPGを決めてトヨタ自動車が加点、0−8。(21分)
リコーは再開のキックを深めに蹴り込む。これをLO馬渕武史がよく追いかけ、キャッチに成功。そのままディフェンスを引きずり前進、22mラインの内側へ持ち込む。倒され放したボールをPR辻井健太が拾って前へ出ようとしたが、味方と重なりアクシデンタルオフサイド。
トヨタ自動車はスクラムからタッチキックを蹴るが、10m付近からWTB小松大祐がクイックスローイン、カウンターアタックを仕掛ける。22mライン手前でリコーのテンポでアタック。右中間からCTB牧田がゴロキック、タッチを割りゴール前でのトヨタ自動車のラインアウトに。トヨタ自動車はキープしてタッチに出す。トヨタ自動車陣内10m付近のラインアウトに。
リコーがラインアウトから勢いのあるアタック。PR大川創太郎、NO.8松橋、CTB濱野大輔らが強いキャリーを見せる。右中間22mライン付近でトヨタ自動車にオフサイド。リコーはFBピータースがPGを狙い成功。3−8とした。(27分)
リコーはさらにトライを狙っていく。しかしボールキープがうまく図れず、逆にハーフウェイライン手前からトヨタ自動車がアタック。3番、8番が力強いゲインを見せると、守るリコーにオフサイドの判定。PKでゴール前まで前進を許し、ラインアウトモールを押し込まれ6番がトライ。CVも成功し3−15。(33分)
その後、リコーは相手BKに左サイドのスペースを破られるが、追いついて止め、ボールを奪い返す。しかし自陣からタッチを狙ったキックが伸び、ダイレクトタッチに。
自陣深い位置でのラインアウトのピンチを迎えたが、これを奪う。HO森雄基、NO.8松橋のキャリーで前進、さらにキック、キックチャージなどを成功させ、敵陣へ侵入。CTB濱野から内側に走りこんだNO.8松橋につなぐプレーが決まり、松橋が抜けて22mラインを越える。しかしトヨタ自動車がラックでターンオーバー。キックをリコー陣内深くへ蹴り込む。目まぐるしい攻防が続いた。(36分)
前半ラストはトヨタ自動車がアタックを見せたが、残り1分、リコーがハーフウェイ付近でスクラムを得る。展開し、オフロードパスを受けたCTB濱野が抜けかけたが、スローフォワードの判定。トヨタ自動車はホーン後のスクラムから、プレーを切らずハイパントを上げ攻める姿勢を見せたが、これをリコーが確保。タッチに出して前半を終えた。
残り20分で6点差。追い詰めたかに見えたが、届かず
後半の入りもリコーが素晴らしいアタックを見せる。
SOボークのキックオフボールを捕った相手5番をFLマイケル ブロードハーストが倒す。こぼれたボールをLO馬渕が拾い22mラインの内側へ持ち込む。左中間のラックから狭いサイドに出すとCTB濱野が相手につかまれながらも強くゲインし、残り5mまで前進。激しく攻めるリコー。
LOフランコ モスタートの突進などでさらにゴールに迫ると、トヨタ自動車がハイタックル。そのままプレーは続いたが、ボールが動かなくなったのを見てレフリーが笛を吹く。左中間からのPGをFBピータースが決め6−15。(4分)後半最初のスコアはリコーに入った。
リコーはLO馬渕武史に替えてロトアヘアポヒヴァ大和。(7分)さらに攻めたいところだったが、パスの乱れを突いてボールを奪ったトヨタ自動車が攻め込み、22mラインの内側へ。ここは13番の蹴ったゴロキックをCTB牧田がうまく処理。SOボークが蹴り出して10m付近まで押し戻す。(9分)
トヨタ自動車はボールを回してアタック。リコーは前に出てよく止め、ディフェンスからチャンスをうかがう。トヨタ自動車にノックオン。プレーを切らず、このボールを拾い、NO.8松橋がキックを蹴るが、相手6番がチャージ。ボールは強く跳ね返ってリコー陣内22mラインの内側へ。
タッチに蹴り出すリコー。トヨタ自動車はクイックスローインして継続し、22mライン上での攻防となる。互いに譲らず激しくぶつかり合う我慢の時間が続く。ボールがこぼれ、守っていたリコーのノックオンとなる。中央、22mライン上のスクラムを、リコーが強烈に押し込んでペナルティを奪う。SH中村正寿が手を叩いてFWを称える。PKで敵陣15m付近まで前進した。(13分)
ラインアウトをキープし、右サイドのラックから展開。しかし、左サイドまでつないだところでボールがこぼれる。トヨタ自動車はこれを見逃さず、14番が拾い上げると13番につなぎ裏に抜け出す。
SOボークがなんとか追いつき、捕らえる。パスが乱れノックオン。しかし、この突破で、リコーは再び自陣に後退させられる。HO森雄基をマウジョシュアに、PR大川創太郎を柴田和宏に入替。(14分)
自陣10m、左サイドのマイボールスクラム。リコーはブラインドサイドをSH中村、WTB小松が連動して突く。ハーフウェイ付近まで前進。ラックから下げ、SOボークがハイパント。これが風に乗り、22mラインの内側まで伸びフェアキャッチされてしまう。トヨタ自動車のドロップアウトに。(15分)
トヨタ自動車は小さく蹴って再開。回して攻める。左サイドを11番が突破。またもリコー陣内10mライン手前まで運ばれ、この付近での攻防となる。退いた馬渕が立ち上がり、ベンチから大きな声を出してチームを鼓舞。我慢を求める。しかしリコーにノットロールアウェイ。PKで22mラインまでトヨタ自動車が前進する。
このラインアウトを、LOモスタートが競り、リコーが奪ってタッチキックで10mライン付近まで戻す。この日のリコーは、セットプレーで勝負強さを見せていた。さらにトヨタ自動車はラインアウトに時間をかけてしまいリコーボールに。リコーはスクラムを選択。ここでLOフランコモスタートを柳川大樹に、CTB牧田旦をアマナキ ロトアヘアに入替。(18分)勝負をかける。
右サイドのスクラムから、中央へ展開。SOボークが左サイドへキックパス。相手に入るが、CTBアマナキが襲いかかかり前進を阻む。サポートが入ると、トヨタ自動車にノットリリースザボール。
NO.8松橋がリスタート。真っ直ぐ左サイドを前進。ポイントをつくると右へ展開。CTBアマナキがタッチライン際をゲイン。22mラインの内側へ侵入する。左に折り返すと中央のラックでトヨタ自動車にノットロールアウェイ。リコーはPGを狙い成功。9−15と1トライ1ゴールで届く点差へと迫った。(22分)
右中間に蹴り込まれた再開のキックを自陣で回し左中間に運ぶと、CTBアマナキがハンドオフして迫るディフェンスを突破。一気にゲインしてハーフウェイを越える。サポートしたFL武者につなぎポイントをつくりかけたが、ここでトヨタ自動車がボールを奪う。中盤での攻防となったが、トヨタ自動車にノックオン。リコースクラムに。(23分)
敵陣右中間、10mライン手前のスクラムから、SH中村がブラインドサイドにゴロキック。22mライン付近でタッチを割り前進に成功。ラインアウトはトヨタ自動車がキープ、タッチを狙ったキックを蹴るが、風の影響か伸びず。リコーはほぼ同じ位置でラインアウトを得る。大きなチャンスだったが、これがトヨタ自動車に入り、リコーはチャンスを逃した。(27分)
再度中盤での攻防。リコーはよく守るが、トヨタ自動車も規律を持ってアタックする。ここで低くタックルに入ったPR柴田に対し、危険なノーバインドタックルだったとしてイエローカード。10分間の退出が科された。(29分)
数的不利は負ったものの、ここ数戦リコーとして強い自信持って戦えている時間帯。敵陣に入り、機敏に、強く、攻める。FL武者からFBピータースへのパスが惜しくも通らずノックオン。スクラムへの対応でPR大川が入り、FL武者が一旦退出した。(33分)
1人多い状態のスクラムをトヨタ自動車が押す。リコーにペナルティ。PKでリコーは自陣10m付近まで戻される。
左サイドのラインアウトから、トヨタ自動車がアタック。中央を4番が抜ける。さらに右へ運びポイントをつくると、10番が今度は左サイドへキックパス。受け手の22番(WTB)をリコーは捕まえるが倒せず、走りこんだ13番へのパスを許す。
13番は左サイドタッチライン際を抜け、インゴールへ持ち込みトライ。CVは不成功も9−20とした。(36分)リコーはCTB濱野をジェイミー フッドに入替。松本悠介がCTB、フッドがWTBへ。
11点差で残り3分。苦しくなったリコーだが、敵陣スクラムでフリーキックを得ると、NO.8松橋がリスタート。残り10mまでゲインする。FLブロードハースト、LO柳川らが突破を図っていく。フェイズを重ね、右中間をSOボークが突く。リリースしたボールを拾ったCTBアマナキが抜け、中央にトライ。FBピータースがすかさずボールを受け取り、ドロップキックでCV成功。14−20。PR柴田が戻る。
残り時間は数十秒となったが、逆転に懸けるリコー。再開のキックはリコーが触ってタッチを割り、トヨタ自動車のラインアウトに。
これをリコーが意地のスチール。自陣から攻め上がり、ハーフウェイライン付近でNO.8松橋が左中間で猛烈なキャリーを見せ敵陣へ。右へ展開、そこに立っていたのはCTBアマナキ。わずかなディフェンスの隙間を鋭く抜ける。スタンドが大きく沸く。
22mラインを越えた瞬間、15番が後方から足に、22番が前方からタックル。アマナキの手からボールが前にこぼれノックオン。ここでノーサイド。
2試合続けてのラストワンプレーでの逆転に懸けるも届かず。16−20でリコーは敗れた。7点差以内の敗戦によるボーナスポイントは確保。4勝5敗、勝ち点19として、順位は変わらず9位のままウインドウマンスを迎えることとなった。
次節は1ヵ月後、12月3日(土)11時半からの、静岡県・エコパスタジアムでのHonda HEAT戦。昨シーズン、リコーがトップリーグで初めて敗れた相手とのリベンジマッチとなる。今節は近鉄から初勝利を挙げ最下位を脱出。勢いを取り戻しつつあるHondaとのゲームは激戦が必至だ。しかし順位を上げていくには、必ずや勝利が必要となる。
「ディフェンスにいいプレッシャーをかけていても、ボール放してしまえば相手を生き返らせてしまう」(SOコリン ボーク)
神鳥裕之監督
今日はどうもありがとうございました。我々としては、今日勝てば勝ち越して後半戦に向かえるという、大事な試合と考えて臨みましたが、残念な結果となってしまいました。もちろんトヨタさんのFWの素晴らしいプレッシャーはあったのですが、どちらかというと我々のミス、ディシプリンの問題。アタックであればボールキープのところ。簡単にボールを手放すプレーが出てしまいました。課題は1ヵ月のブレイク中でしっかりと修正して、立て直していきたいと思っています。今日はありがとうございました。
(前半のリードは許容範囲だったか)そうですね。当然まだ勝負をあきらめるような点差ではなかったので。状況としては、後半風上に回れるというのもありましたので、悲観することなく後半に向かいました。反則が多かったりした部分がありましたので、そのあたりを後半は立て直していきたいと思っていましたが、できなかったのが今日の反省ですね。【以上共同記者会見にて】
(重くてパワーのあるFWにいかに挑むかというあたりがテーマか)そうですね。そういうFWに対し、どれだけ低くタックルに入れるか、というところにチャレンジしてきました。ディフェンスにおいてはいいパフォーマンスを見せてくれたと思います。アタックの面でね、余計なパスをしてしまってボールキープができなくて、簡単に相手にとってチャンスになるようなシチュエーションをつくってしまった。
(試合の入りなどは、ボールキープの意識を感じたが)入りはよくて、我慢強くフェイズを重ねることができたのですが。80分通してだと、チャンスは何度もありましたが、もうひと我慢してほしいところで、無理なオフロードパスをしたりだとか。最後もそれで終わってしまったのですが、象徴的だったと思います。フォーカスしていた部分を実行できなかったというのは学びにしてほしいですね。約束事を実行することがチームにとっては大事なこと。パフォーマンスが出せた局面では、これだけの相手であっても上回っていたとすら僕は思っているので。
(ハーフタイムは)前節以上に風の影響が大きかったので、キックを使うという明確な指示を出しました。ディフェンスについては、ここ最近ではいい方だったと思います。少し外のスペースでチャンスをつくられるシーンもあったのですが、結果的に相手を3トライに抑えていますしね。我慢強くディフェンスしてくれたと思います。
(ボーナスポイントは確保した)最低限の仕事。もちろん勝ち点で争うルールなので、そこは喜びたいですけれども。(ウインドウマンスはどのような使い方を)まずは、ゲームタイムを重ねている選手にはリフレッシュを与えたいと思います。ですが、チーム力をしっかり上げたいという思いもあります。キャンプもありますし、限られた時間の中でフィットネスであったりストレングスであったり、チャレンジしていきたいですね。コンディションを整えるというのもそうですが、さらに一段階上げられるように。
(前半戦、点数をつけるのなら)難しい。このチームはまだまだやれると信じていますので。半分くらい、50点としておきましょうか。残り6試合、しっかり戦いたいと思います。
LO馬渕武史キャプテン
今日はありがとうございました。前半節最後の試合ということで、勝って、勝ち越しという形で終わりたかったのですが、残念な結果になってしまいました。1ヵ月のブレイクがあるので、チームを、もう一度いい方向に持っていけるように、まとめていきたいと思います。12月、いい形でスタートしたいと思います。【以上共同記者会見にて】
ディシプリンのところですかね。自陣でやることが多く、我慢の試合でした。(ディフェンスが堅く、重いように映ったが)東芝さんやヤマハさんと、大きく違うとは思わなかったです。ただ、アタックで裏に抜けたあと、集散が少し遅かったですね。しっかりと3人のシェイプができているときは、いつものように前に出られていたと思う。単独でいってゲインできたときのサポートが今日は少し遅かった。ああいう場面でもっとテンポ上げられれば、もう少し相手を下げられたと思います。
(1ヵ月空くが)やりたいことはある程度できていた前半戦だったと思います。大事なのは個々のクオリティを上げていくこと。やってきたことの精度を高めたいと思います。
PR辻井健太
開幕前にケガをしてしまって、前半戦の中盤から戻ってこられたんですが、今日はフル出場できました。スクラムは森さんや大川に助けられて、相手ボールでもプレッシャーをかけられたので、セットプレーは最低限の仕事ができたと思っています。(FWが強い相手だったが)しっかりと自分たちから仕掛けていくというのをテーマにしていたんですが、前半風下のところで少し受けてしまった。後半は風上に立ったので、敵陣でやろうといっていたのですが、それもなかなかできなかった。ブレイクダウンで少し受けてしまったのが敗因かなと。ボーナスポイントは獲れたし、後半戦またいいスタートがきれるように頑張ります。(1ヵ月空くが)春からやってきた部分。アクションスピードなどにさらにこだわっていきたいと思います。
SOコリン ボーク
勝つためのチャンスはたくさんあったと思います。エラーやディシプリンの乱れで、それを逃してしまった。(この2試合と何かが違ったか)エラーの数が一番大きいかな。この2試合もエラーはありました。でも、それは相手のプレッシャーを受けた結果のものだったと思います。今日はそうではないエラー、例えばディフェンスでのタックルミスのようなものが多かった。簡単なタックルミスで相手に勢いがついてしまったところがあると思います。
(トヨタ自動車のフィジカルについては)確かに神戸やヤマハに比べると大きかったかもしれないですが、今日は相手がどうのというよりも、自分たちで自分たちの首を絞めてしまったと思う。僕らのプレーがよくなかったのに、勝つチャンスはあった。それはいいことでもあるけれど、悪いことでもある。
(1ヵ月空くが)僕らは、後半戦調子を上げてきたチームに苦しめられてきました。ちゃんとしたAttitude(姿勢)で臨めば勝てたはず。メンタルに尽きると思う。課題を解消すると同時に、強みも伸ばしていくことが大事。しっかり準備したいと思います。
(フォーカスポイントを1つ挙げるとすれば)ボールキープ。プレッシャーを受けていないのにボールを放してしまうことがあるので。そういったシンプルなミスをカットすること。攻めているとき、相手のディフェンスにいいプレッシャーをかけられていても、放してしまえば相手を生き返らせてしまうので。
CTB濱野大輔
今日の試合だけではないですが、獲りきるべきところで獲りきれなくて、ミスが出てしまった。雑な部分が多かった。自分も含めてなんですけど。そこのところをもっと修正していきたい。自分たちの雑な部分が、相手にいいアタックをさせるチャンスをつくってしまっていました。ディフェンスだけではなくて、アタックでのハンドリングエラーとか、雑なオフロードパスなどもあった。丁寧なコミュニケーションがとれていなくてミスが繋がったと思うので、練習中からもコミュニケーションをよくとりながらやっていかないといけない。(準備において先週と何か違いはあったと思うか)特にはなかったです。東芝に勝ったことで、少し隙が生まれてしまったのかもしれない。この敗戦で課題が多く出たと思うので、1ヵ月、チームとして、個人として、レベルアップして、12月に向かいたいと思います。
FBピータース ダニエル
大事な場面で簡単なミスをしてしまった。特に後半最後の20分はテンポアップして、いいラグビーができていたんですが、ミスから攻め込まれトライを獲られてしまったのが残念。追いかける展開になって、追いつきかけたところでのトライだったので大きかった。相手はリコーのミスで奪ったボールを、しっかりキープしてトライにつなげていたと思います。
(前半は)前半ももう少しいいラグビーができたと思う。試合の入りはいいプレーができて、いいところまでいったのですが、あそこでボールキープできていたら、トライも獲れていたはずだし、勝てていたと思う。
(前半戦を終えて)昨シーズンよりはかなりいい。勝てているしね。でも、さらに上、トップ4のようなポジションを目指すには、今日や神戸製鋼戦、サントリー戦みたいな試合に必ず勝たないといけないんだと思う。(1ヵ月空くが、どんなことに取り組むべきか)アタックはボールキープ。強いボールキャリー。ロングプレース(ラックなどで味方側に身体を伸ばしてリリースすること)。ディフェンスはラインスピード、ラインのコネクション。一列になることですね。