トップリーグ 2015-2016 入替戦 vs大阪府警察戦レポート

2016.02.12

異例の注目度の入替戦。試合の入りを圧倒したリコーが主導権握る

トップリーグ下位4チームがトップチャレンジ1に出場した4チームとの間で行う入替戦が今シーズン最終戦となった。リコーと同じ1953年に創設された歴史ある大阪府警察ラグビー部との試合は、公務員で編成される特殊なチームであること、また同部史上初の入替戦出場ということから、埼玉・県営熊谷ラグビー場には多くのメディアが集まった。

当日朝までは雪が降ったが、試合開始の14時には曇りに回復。第2試合ということもあり、グラウンドはややゆるい状態だったが、前夜に関東地方に出された大雪の予報を思えば、上々のコンディションで試合に臨むことができたといえる。

FBティム ナナイウィリアムズのキックオフで試合開始。ボールは大阪府警に入ったが、10番がキックのモーションに入るとFL赤堀龍秀、PR辻井健太が飛び出し2人でチャージ。ボールは辻井の伸ばした手に当たり、インゴールに転がる。辻井が自ら押さえてトライ。CGははずれたがリコーが先制し5−0。(1分)

FBナナイウィリアムズ、WTB長谷川元氣のゲインで再び攻め込んだリコーは中央ラックから右へ展開。LOロトアヘアポヒヴァ大和のパスを受けたWTB渡邊昌紀が冷静にタックルをはずして右中間にトライ。CG成功。12−0。(3分)

自陣のディフェンスで反則を犯し攻め込まれたリコーだったが、22mライン付近のアタックを冷静に止めノックオンを誘ってボールを奪い返す。スクラムを経て、ハーフウェイライン付近までボールを戻すと蹴り合いに。SO徳永亮、FBナナイウィリアムズらのキックで押していく。

しかしハーフウェイライン付近でアタックに移るが停滞。フェイズを重ねるが、なかなかゲインできない。NO.8マイケル ブロードハーストがオフロードパスで突破を狙うが、大阪府警が足首と腰にしがみつき阻む。パスが乱れノックオン。

しかしスクラムで反則を奪ったリコーはPKでゴール前に前進。ラインアウトモールをドライブして、LOロトアヘアが左中間にトライ。CGは右にはずれて17−0。(15分)

さらに攻めるリコーは、右サイド22mライン付近のラインアウトからLOロトアヘアが右中間を突進。サポートを受け、倒れずに突き進む。接点周辺に相手ディフェンスが集まるのを見ると、SO徳永が中央から左に長いパス。これが一番外のWTB長谷川に直接通り、大きく空いたスペースを抜けて左中間にトライ。CGははずれ22−0。(20分)

4つのトライを確実に奪ったリコーだが、笑顔は全く見せない。厳しく、さらに獲りにいく。

自陣深くに蹴り込まれたキックを拾ったFBナナイウィリアムズが、ステップを切って自らボールを前に運ぶ。連続攻撃から、NO.8ブロードハーストが走りこんだHOマウ ジョシュアにオフロードパス。これが通ってマウが中央を抜ける。ゴールラインが迫るが、フォローしたFL武者大輔へのパスのタイミングが合わずノックオン。

スクラムからのタッチキックで押し戻され、ラインアウトでノットストレート。リコーのプレーにやや乱れが出る。

しかし、キックをキャッチして自陣からアタックに転じる。ラックでアドバンテージを獲ると、SO徳永が自ら仕掛け左中間を突く。ポイントにスピードに乗って走り込んだWTB渡邊にボールを出すと、鋭くギャップを抜け40mを走りきって中央にトライ。このコンバージョンはNO.8ブロードハーストが蹴って成功。29−0。(28分)

CTB小浜和己のキックと蹴り返しをキャッチしてのカウンターアタックなどで敵陣に攻め込むと、22mラインを越えたあたりで両チームの間をボールが行き交う。ここで大阪府警にノットロールアウェイ。

リコーはPKを蹴り出しゴール前ラインアウトにするとモールを完全にコントロールしてドライブ。左サイドから中央に向かって斜めに進み、PR大川創太郎がポストの左にグラウンディング。6つ目のトライ。CGも成功し36−0。(33分)

前半終盤は大阪府警が攻めた。自陣から攻めたFBナナイウィリアムズを捕まえノットリリースザボールを獲ると、素早くリスタート。22mライン付近でアタックを見せる。しかしここはFL赤堀のタックルで仕留めてボールを奪った。

しかし大阪府警は自陣から低い弾道のキックを蹴り込み、これがバウンドしてタッチラインを割りリコー陣内に侵入。さらにパスのこぼれ球を奪ってアタック。22mライン付近でボールを回して攻めると、アングルを変えて走り込んだ8番が抜ける。

ここでWTB長谷川がよく反応。タックルを決めて倒す。しかし下がってラックに入ろうとしたリコーにオフサイド。ほぼ中央、ゴールまで10mの位置で、大阪府警はスクラムを選択。リコーは負傷したFBナナイウィリアムズに替えて山藤史也。(39分)山藤はCTB、ピータース ダニエルがFBへ。

ホーンが鳴る中、大阪府警が右へ展開。しかしリコーがボールに激しく絡むとノックオン。終盤に守りに回ったリコーだが、失点せずに前半を終えた。点差はついたが、互いに集中力を切らすことなく締まった試合に。

SOフォーリーから2人飛ばしのパス受け、FL野口が現役最後のトライ

後半最初のアタックは大阪府警。リコーにハイタックルが出て、PKで22mラインの内側へ入ってくる。ラインアウトからアタックするが、リコーが止めてノットリリースザボール。今度はリコーがPKで敵陣侵入を図るが、これがノータッチ。さらにボールをキャッチして蹴り返した選手に対しレイトチャージ。リコーの規律が乱れる。

大阪府警はPKで前進。22mラインの内側の少ない人数のラインアウトからアタック。リコーは必死に守る。しばらくボールを奪えなかったが、パスを弾きこぼれたボールをPR辻井が確保。SO徳永がキックを蹴り込み、大阪府警陣内へ押し戻す。

ラインアウトをキープした大阪府警は自陣から攻め、ゲインラインを切っていく。しかしリコーはここもハンドリングミスを突きボールを奪い返す。SH山本昌太がキックを蹴り込み、約7分にわたる大阪府警の時間を断ち切った。

左サイドのラインアウトからリコーが攻めると、WTB長谷川、SO徳永らがボールを前に運び、順目にポイントを動かし前進。右サイドのラックから折り返しさらに連続攻撃。左サイドに戻すと、FBピータースが力強く前進しブレイク。インゴールへ持ち込んでトライ。CGは決まらず41−0。(9分)

リコーはさらに自陣から、SO徳永、SH山本、FBピータースのランでゲイン。一気に22mラインの内側へ侵入。ゴール前ラックのボールをピックしたNO.8ブロードハーストがグラウンディングしてトライ。CGも決まり48−0。(13分)直後にPR大川を柴田和宏に、LO馬渕武史をカウヘンガ 桜エモシへ入替。さらに18分にHOマウに替えて芳野寛。

再開後、ハーフウェイライン付近での攻防が続いたが、大阪府警にオフサイド。リコーがPKでゴール前へ。

ラインアウトからモールを組んで押すが、アクシデンタルオフサイド。大阪府警ボールになる。タッチを狙ったキックをうまく拾ったFBピータースがカウンター気味に仕掛け、ハーフウェイラインまで戻す。さらに攻めると15m付近からSO徳永が小刻みなステップで相手をかわして裏へ抜けると、フォローしたHO芳野につないで中央へトライ。CGも決め55−0。(21分)この試合、SO徳永は冷静な判断でよく攻撃の足がかりをつくった。

リコーはPR辻井を藤原丈宏に、SH山本を中村正寿、FL武者を野口真寛、SO徳永をバーナード フォーリーに入替。リコーは攻撃の手を緩めず、左サイドを縦に攻めて右サイドにスペースをつくると、SOフォーリーのパスを受けたCTB山藤がゲイン。余裕を持ってWTB渡邊につなぐと、ギャップを抜けて右中間にトライ。CGも成功し62−0。(24分)

さらにFBピータースの突破から、SOフォーリー、CTB小浜とつないで左隅にトライ。難しい角度のコンバージョンをフォーリーが決めて69−0。(27分)

SOフォーリーからのパスにバックスがよく対応しうまく攻めていく。シーズン終盤に噛み合い始めた連携がこの試合でも光る。

敵陣中盤で連続攻撃を続けると、リーグ戦第3節のパナソニック戦以来の出場となるFL野口に、SOフォーリーから2人を飛ばしたパス。これが通り、野口は中央22mラインのギャップを突く。タックラー1人をステップでかわす。次のタックラーに足に絡みつかれるが粘りゴールラインに迫ると、ポストの右へグラウンディングしてトライ。HO芳野やCTB小浜が駆け寄り、キャプテンのトライを称えた。CGも成功し76−0。(33分)

後半もラストは大阪府警が闘志を見せる。しかしペナルティで自陣に攻め込まれたリコーだったが、ゴールラインを割らせずに守り切りノーサイド。来シーズンのトップリーグ残留を決めた。

集中力を保ちにくい試合だったが、今シーズンの締めくくりにかける思い、そして80分間立ち向かってくる大阪府警の奮闘もあり、リコーは最後まで厳しいプレーを貫いた。3連勝を達成し、光明を見出し今シーズンの全日程を終えた。

スタンドへの挨拶を終えると、小松大祐らが先導しFL野口真寛の胴上げが行われた。大きな野口の身体が8度宙を舞った。野口は試合終了後の記者会見で引退を表明した。

「より高い基準を持って、毎日の練習の1分1秒を大切に、厳しく戦ってほしい」(FL野口真寛)

神鳥裕之監督

今日はありがとうございました。トップリーグチームとして恥じないプレーをしっかりして、かならず来シーズンもトップリーグの舞台で戦えるような結果を求めて戦いました。試合においては大阪府警さんのアタックを受けに回る場面もありましたので、反省もあるんですけど、最終的に無失点に抑えたことは評価したいと思います。来シーズンはこういう場(入替戦)で記者会見をすることがないようなチームをつくり直して、また戦っていきたいと思います。ありがとうございました。
(やりにくさはなかったか?)チームモチベーションとしては、自分たちのスタンダードを落とさないように。試合前には「相手が感じたことのないようなプレッシャーをかけるプレーをしよう」といって試合に臨んだのですが、アタックの時間をつくらせてしまうと、大阪府警さんは非常にいい攻撃をしてきましたので、まだまだ成長が必要だと思わされる場面はたくさんありました。結果的にスコアは開きましたが、いい戦いだったと思います。
(来シーズンに向けて、どんな準備をしていったらいいと考えているか)まず今シーズンを通して苦しめられたディフェンスの部分で、失点を重ねてしまったことが結果につながらなかったのは大きな反省として残っています。チームとして大事にしていた、チームディフェンスも含めた個々のタックルの精度に関してはもう一度フォーカスして、原点に立ち返って、じっくり準備していきたい。もう一つはセットプレーですね。ここに関しても昨シーズンに比べれば苦しむことが多かった。スクラム、ラインアウトの安定は非常に大事なので、フォーカスしてしっかり修正していきたいと思っています。【以上共同記者会見にて】

(やりにくい試合だったと思うが、しっかり準備できていた)チームモチベーションをどう保つか、高めるかがこの一週間の課題でした。相手がテンション高く来るであろう最初、5分で2つくらいトライが獲れたのは評価したいですよね。でもやっぱりルーズになってしまった部分もある。相手のタックルの強度が低くても、正しいプレー。ボールをキープしていこうといったところで、精度の低いパスがでたり、ディフェンスのつなぎのところでミスが出てしまったところは反省ではあります。(その中で0点に抑えた)試合前からスコアさせないというのはフォーカスポイントに掲げていたので、それをクリアできたのはよかったです。
(大阪府警は80分を通してパフォーマンスを落とさず食らいついてきた)スコアが開いてくれば、相手のプレーもルーズになってくるんじゃないかという風には思ったんですけど、最後の最後までプレーの精度、強度を弱めてこなかったので、その中で76点を獲れたということは評価できるポイント。ディフェンスもしつこかったですしね。
(苦しんだシーズンだったが、終盤戦に入り見えてきたところはあったか)試行錯誤した1年だったというのが率直なところ。ただ終盤のところで、チームとしての勢いや方向性が少しずつ見えてきて落ち着きましたよね。でも、結果的に最後の3試合3連勝したんですけど、セットプレーの精度であったり、ディフェンスの部分であったりとか、上を目指していくためにはまだまだ高めていかなければいけないと強く感じました。
(結果的に、方向性が見えてきたきっかけだったと思うのは?)1つはうまくいかなくなり始めて、改善を図るプロセスの段階で、選手たち同士で話し合ったり、考えさせたり、そういった環境を意識してつくったところ。それに対し選手たちが前向きに考えて話し合う環境ができてきたことで、少しずつですが結果の改善につながってきたというのはある。それはある程度うまくいっていた昨シーズンは目がいかなかった点。
(選手間の理解のズレみたいなものが正された?)試合前の準備、話す内容、確認しあうフォーカスポイントであったり、そういったところを選手たち自身で準備して試合に臨むと。そこで(リーダーが)試合をオーガナイズする際、周りの選手もそこに対し動きやすくなるという形が、後半になってよく見えてきた。野口(真寛)がケガで離脱している間に、武者(大輔)であったり昌太(山本)であったり、馬渕(武史)であったりが、能動的に発信し始めたというのは来シーズンに向けた大きな収穫だと思います。
(序盤はチームプランの徹底がうまくいかなかったりした。そういうことの解消にもつながった?)試合中うまくいかなくなったとき、立て直すための方向性だったり、プレーの精度、ディシプリンだったり、そういったところのメッセージが、監督やコーチから飛ぶ前に選手たち同士で話し合って改善するような光景が見え始めたと思います。
あと、これは結果論でしかないのですが、昨シーズンに比べケガが多く、メンバーのやりくりは厳しかった。パターン的にはかなりのパターンあったんじゃないかと思います。昨シーズンは2ndステージはほぼ固定したメンバーで戦うことができたのですが。
結果的に多くの選手がトップリーグを経験するチャンスができたというのはポジティブな面でもありますが、戦う上でポジションをたくさんやらなければいけない、ダン(ピータースダニエル)なんかはCTBもやってくれましたし、慣れないポジションを急遽やらなければいけない状況が出てきたりとか、そういったところに関しては、僕も選手も苦労した部分ではあります。
(この悔しさ、そして経験を生かすしかない)これは野口とも話したことなんですが、数年後にチームが成功したときに、このトップリーグでの苦戦、入替戦出場があったからだと言えるような1年にしなきゃダメだと。これからの未来の時間にどう生かしていくかは大きな課題です。チャレンジになると思います。
(野口キャプテンの引退について)パナソニック戦の前半でのアクシデントで。チームとしてはまだまだリーダーシップとってほしい選手ではあったんですけど、苦渋の決断です。

FL野口真寛キャプテン

本日はありがとうございました。重なりますが、トップリーグとして、リコーとして、プライドを持って戦いました。大阪府警さん、気持ちの入ったプレー、とても強く感じました。今日入替戦という形で大阪府警さんとプレーできたこの経験は、次のシーズン、自分たちにとってプラスになる経験だと思っています。
(やりにくさはなかったか?)大阪府警さんの立場からすると、失うものは何もないという強さがあった。リコーはそれを上回るプレーをしなければいけないというプレッシャーがありました。だからこそ、ベーシックに、大きくことを変えずに、基本的なプレーをしっかりやって勢いをつけようと思いました。その結果こういう差が開いた。
(グラウンドで身体を当てての感触は?)トップリーガーと遜色ない、すごくいいラインからの出足だとか、タックルの熱さを感じました。
(試合後、涙されていましたがその理由は)私自身が、今シーズンをもってプレーヤーを引退するということで、涙しました。今日が結果的に引退する試合だったので、選手として感極まって。
(来年以降、チームに残る選手たちにやり遂げてほしいことは?)難しいですね。またこの場(入替戦)には来てほしくない。今日の経験を生かして、より高い基準を持って、毎日の練習、1分1秒を大切に、とにかく厳しく戦ってほしいなと思います。(引退を決めた理由は)ケガが重なってしまって、グラウンドに立ち続けることができなくなったということです。【以上共同記者会見にて】

(すばらしいトライでした)ありがとうございます。(開幕前にもケガへの覚悟は口にしていた。悔いは…)いや。ありまくりますね。(まだやりたい)そうっすね。でも、悔いがあると言っても、できないものはできないので。現状を受け止めて。受け止めるのは今は無理ですけど、次にどう生かすかが人間力だと思うので。みんなの前でも引退という言葉を出しましたし、切り替えて次に。(メンバーには伝えていなかった?)さっき試合が終わって伝えました。
(今日はどんな気持ちでグラウンドに立っていた?)あと何分で終わってしまうとか。何を言おうかとか。そういうのを考えてしまった。どうもらえとか、どう持っていけとか言わないといけないんですけど、今日だけは自分のことを考えちゃいました。申し訳ないんですが、試合はみんなに任せて、自分の時間に使わせてもらいました。
(苦しいシーズンの経験を今後に生かすのに必要なのは?)何度も言わせていただいてきたのですが、厳しさだと思います。本当に上を目指していくための厳しさを全員が共有して、チームをつくっていかないといけない。今日なら1点も獲らせないとかそういう厳しさを持って戦ったんですが、さらに選手は突き詰めるべき。選手だけでなくスタッフも。チーム全体として。
(ラグビーの注目度が上がり、どのチームもこれまで以上に必死に強くなろうとしている。這い上がるにはもっと厳しさを)はい。引退するんで、他のチームの練習とかも観てみたいですよね。(指導には興味がある)この先のことは何も決まっていないですが、それが自分の悔いの残した部分をなくしていくものなのかなと。

LO馬渕武史

うまくいかないシーズンだったんですけど、最低限のトップリーグ残留は果たせた。残れたことに少しほっとしています。(中盤以降、選手間のコミュニケーションが増え、打開のきっかけにつながったようだが?)そうですね。選手同士でも、うまくいっていないことを小さいユニットで話し合ったり、っていうのは増えたのかなと思います。(首脳陣から提示されたプランの理解を正すような感じ?)メンバー間で確かにギャップはあったと思います。コミュニケーションをとって整合していくっていうのはやっていましたね。それでトーナメントに入りパフォーマンスが上がったというのはあると思います。
(今シーズンやってきたことに、特別何かまずい部分があったわけではない)むしろ、夏も、プレシーズンも、いい形で終えられたので開幕もいい形で迎えられて、いい試合ができると臨んだんで。スタートダッシュのところでつまづいてしまった。(原因はこれから再度検証していくと思うが、何か思い当たる点は?)理解度じゃないですけれど、同じベースに乗れていなかったのかな。個人がそれぞれに理解して、違う動きをしてしまっていたのかもしれない。来季は理解を深めるのもそうですけど、フィジカルとメンタルをもう少し高めることも必要かなと思う。

FL赤堀龍秀

まず勝ててほっとしています。来シーズンにつながる試合をということをテーマにやっていたので、完封して、力でも気持ちでも圧倒できたかなと。それは良かったと思います。(最初、PR辻井とのチャージが決まった)ハードにチェイスしました。試合の入りのところで、気持ちの部分で相手を上回ろうという思いだったので、得点に結びついて良かったです。(3試合続けて先発出場の機会を得ているが)今までリザーブで、短いタイムでのプレーっていうのが多かった。3試合フル出場できて、長い時間ゲームタイムをもらえたので、だんだん感覚がわかってきたというか。80分間ハードワークするというところでまだ課題はあるんですけど、来シーズンにつながる経験ができました。

SOバーナード フォーリー

リコーは思っていたスタートを切れなかったと思うんですが、どの試合も割と競って良かったと思う。あと少しというところで結果がついてこなかった。多くの試合ではしっかり競えていた。ちょっとしたこと、ミスとか、ディフェンスのところで少し切れてしまったところだとかで結果がついてこなかった。それは少し残念でした。
でも豊田自動織機戦に始まるプレーオフに入ってから、チームはよりハードに戦えたと思いますし、今日含め3連勝で終われたことは良かった。このチームの一員としてプレーできたことをうれしく思います。
最後の試合に勝って終われたのもよかったですね。リコーのチームの一員としてやってきたキャプテンのノグ(野口)を含め何人かはこれが最後の試合。今日はそういう意味でも勝てて嬉しい。
(日本ラグビー全般の印象を)コミットメントする姿勢に、ラグビーへの思いを感じますね。情熱的で、すごい楽しんでやっているように見えますし、成長したいという気持ちが伝わってきます。それは素晴らしいアティテュードだと思います。日本のラグビーは将来的にさらに良くなっていくだろうと感じました。日本のラグビーのレベルを感じ取る、貴重な経験ができたシーズンでした。
(公務員との試合でしたが)はい。それもこれまでにない経験。大阪府警のようなチームがラグビーをやっているというのも素晴らしいことだと思います。

WTB渡邊昌紀

僕自身、学生時代含めて、入替戦というのが初めてだったので、モチベーション的には不安が大きかったんですけど、入替戦を経験している選手もいますし、軽く見ないようにと一週間ずっと声を掛け合い続けてきました。
その結果試合開始からリコーの強みを出せたので、そこは良かったと思います。(成長できた1年だったのでは)社会人に入って、1年目以外はセブンズがあったり、ケガとかで、シーズンを通してチームでプレーしたことがなかった。今シーズンはそれができてメンバーにも絡むことができて、次のシーズンの課題とかも見えてきました。(プレーの幅も広がった?)徐々にですね。元氣(長谷川)さんからも、将利(星野)さんからも、小松(大祐)さんからも、学ばなきゃいけないところがまだまだいっぱいあると感じています。

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